第251話
「魔物を発生させるには魔力じゃなくて別のエネルギーが必要か……かと言って人間にはそのエネルギーを感知するのはかなり難しく。そのエネルギーの存在を証明するのは難しいと……」
魔石発電炉は電力に変換しきれなかった魔力を放出する。
その事について簡単に説明すると、やっぱり魔石発電炉のせいで魔物が地上で発生するんじゃないかと言う意見が出るだろうと言う話になった。
とりあえず俺が知っている事を説明したけど。
総理大臣が言ったように証明する方法がないんだよな。
「うーん。俺以外にもダンジョンマスターをテイムした人が出てきたり、従魔がダンジョンマスターになった人が出てくれば、俺以外も同じことを言っていると言うことで俺が1人で発言するより信ぴょう性が増すと思うんですけど。そうなるとだいぶ後の話になってしまいそうですよね」
なんかいい方法ないもんかね?
(自由に使えるリソースが増えることは私にとってもいい事です。現在、惑星をテラフォーミングできる魔導具を生産したことでかなりのリソースを消費しているので)
唐突に念話が来るとびっくりするな……
と言うか魔石発電炉の稼働に地球はかなり乗り気のようだ。
となると、どうにかして不安に思っている人を納得させて魔石発電炉を稼働させる必要がある。
なんたって地球が乗り気なんだから。
従わなかったら、日本列島全体が海に沈められる事になってもおかしくない。
(それだけで日本を滅ぼすつもりはありません。それに、日本で魔石発電炉を稼働させる必要もありません。日本でダメなら貴方がその設計図を他の国に売れば良いだけです。全ての国が拒否すると言うことは無いでしょう)
確かに、日本で魔石発電炉を稼働させる必要はないか。
(かと言って、それはそれで面倒臭いでしょうから、魔石発電炉を稼働させるに従い人類が不安に思う事を1つ解消するアイテムの設計図を用意しておきましょう。貴方が明日以降、闘技場に挑戦したら手に入るように調整しておきます)
それなら今日はこれ以上この話をする意味はないな。話の続きは、明日以降その新しい設計図を手に入れてからだな。
「取り敢えず。家に帰ったらダンジョンマスター達に何かいい方法が無いか相談してみます」
「ある程度の安全が保証できるなら魔石発電炉はかなり優秀な発電方法になるはずだ。
なにか協力できるような事があったら、私にも手伝わせてくれ」
「土御門総理には色々とお願いする事になると思いますので宜しくお願いします」
個人で魔力発電炉を開発して新しい電気会社を設立するつもりはゼロだからね。
むしろ、政府に売りつけて政府の事業として魔石発電炉の開発、研究をして貰う予定だ。
「あぁ、そうそう。昨日A国から連絡があってね。例のパワーアーマーのお披露目イベントに是非、新藤殿に出席して頂きたいとの事だ。どうする?此方としてはどちらでも構わないけど」
例のパワーアーマーかどんなものなのか気になるし、出席するのもありかもな。
「是非、参加させて頂きたいと返事をしておいて貰えますか」
日本政府としてもパワーアーマーがどんなものなのか、かなり気になっているだろうし。
本音を言えば俺に出席して欲しいと思っているだろう。
俺が出席すれば、俺の護衛だとかスケジュール管理のマネジャーとか言って、政府の人間を同行させる事が出来るだろうしね。
俺が日本国内にいないと言う事で、チャンスだ!と行動を開始するテロリストや周辺国がいるかも知れないけど。
転移で一瞬で帰って来れるし。
そもそも、俺が日本にいなくたってどうにか出来る戦力は残っている。
「わかった。出席すると、返事を伝えておこう」
A国にある水族館とか動物園に行ってみたいなってずっと思ってたし。帰りは水族館動物園巡りをしてから帰って来よう。
と言うかやっぱり、学校に通っていようとこういった話は来てしまうような……
出席日数足りるかな?最低限大学は出ておきたいからな。
今回のだけなら問題無いだろうけど。こういった事が続いてしまうと足りなくなるだろうな……
通信制に移るか、なにか代案を総理大臣に出して貰うか。
うん。総理大臣にどうにかしてもらおう。
その後は土御門家が所有する竜の骨から竜牙兵を制作してくれないかと依頼を受けた。
どうやら、その竜牙兵を式神として使役出来るか試して見たいらしい。
自分の素材以外で竜牙兵を作って見るのは、初めてなので、失敗する可能性もあると言うことを了承して貰ったうえで、この話を受けさせて貰った。
ちゃんと依頼料も貰えるし。陰陽術を使うところを見せて貰える見たいだからね。
土御門総理以外の陰陽師とも顔を繋ぐことができると言う利点もある。
この依頼を受けて俺が損する事は無いだろう。
土御門総理の次の予定の時間が迫って来たと言う事で、今回はこの辺でと言う事になり。
土御門総理を見送った後、俺もSCSFの本部を後にした。
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読んでいただき有難うございます。
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