第186話
「神器にティル・ナ・ノーグ、妖精王オベロン私がダンジョンを1つ攻略している間に色々起こりすぎじゃない?」
「否定はしない」
一般人じゃ、絶対体験しないような出来事ばかりだったからな。
「それにしても、ようやく一歩近づけたと思ったら何百歩も離された気分」
俺だってまだまだ強くならなきゃいけないからね。
「とにかく、種族進化の話に戻ろう。明確な条件は決まっていないとは言え、こう言う事をすれば種族進化しやすいみたいなのはありますよね?」
「世界初の事をしたり、大勢から認められるような事をしたり、とにかく偉業を達成するこれが種族進化する条件と言われている。後は、ダンジョンで使用すると種族進化できるアイテムが手に入るらしい。私でも見た事ないがな」
確かに明確な条件ではないな、偉業を達成するってアヤフヤすぎるもんな。
大きい事をを成し遂げても偉業だって認められるか分からない。
と言うか誰が、その成し遂げた出来事を偉業と認定するんだろうか?
やっぱり地球がだよな……
国や世界が偉業だと認めても種族進化には関係ないだろうし。
成し遂げたことを地球が偉業と認める。
それが種族進化する条件……
割と地球の気分次第ってことだよね。
もしくは、ダンジョンから手に入るアイテムを使うか……
リーリンさんですら見たことないって余っ程レアなアイテムと言う事だ。
正直、手に入れるのは無理だと思っていた方が良いだろう。
……いや、俺既に使用すれば種族進化出来るアイテム持ってるぞ!?
須佐之男から預かっている物で厳密に言えば俺の物じゃ無いけど。
日本に伝わる三種の神器の1つ草薙剣の真の力を解放するためのアイテム。
それを天皇陛下に渡して欲しいと預かってるんだった。
天皇陛下と会わなきゃいけないってことは覚えていたけど、理由は忘れてたや。
今はどうでもいい事だな。
今重要なのは、そのアイテムは草薙剣の真の力を解放する効果以外にも生物に使用すれば種族進化させる効果も持っていると言うことだ。
須佐之男本人が言っていたから間違いないはず。
と言っても、これを使って進化すると眷族になっちゃう気がするし、使うつもりは無いけど。
となるとやっぱり、地球に成し遂げた事を偉業だと認めて貰って進化するのが一番現実的か。
「とりあえず、今まで通りやってれば、そのうち種族進化出来るだろう」
中々濃い日々を過ごしているからな。
特に狙って行動する必要はないだろう。
「そもそも、種族進化なんて、そうホイホイできるものでは無いから。出来たらラッキー程度に思っていた方がいいぞ」
どうかな?地球のさじ加減なら、割とホイホイ進化できるんじゃないかな。
「でも、映司は神器を完成させれば確実に1段階種族進化出来るんでしょ?また、映司との差が広がっちゃう」
「焦っても、上手くいかないだろうから。無理せず自分の速度で強くなれば良いんだよ。あぁ、そう言えば例の魔女に俺の抜け殻をメインに使ったローブを作って貰う事になってるんだよ。そのローブが有れば、ダンジョン攻略がもっと楽になると思うよ。ドワーフのおっちゃんも仲間に出来たから、更に質のいい武器を使えるようになる。新しくなった武器と防具を使って、強い魔物を倒してれば種族進化できるかもよ?」
「映司の抜け殻を加工できる人材がやっと見つかったのね。と言うか魔女ってローブの作成まで出来るの?調薬のプロってイメージだったんだけど」
「薬も沢山あったよ、イタズラアイテムみたいな物から、マジでヤバいものまで。と言っても薬だけじゃ無くて、空飛ぶほうきとか魔女っぽいアイテムを1人で作れたり、完成品に効果を付与したり色々作れる見たいだよ」
「ウィッチクラフトと言うやつだな」
「確かに、魔女って箒で空を飛んでいるイメージがあるわね。本当に飛べるものなの?」
「彩夏、それで空を飛んで遊んでたから、魔女が作った空飛ぶ箒なら誰でも空を飛べる見たいだよ」
彩夏は結局、自分の羽で飛んだ方が早いって言いやがったけど。
「エリックさんに見せる為にクラリスさんに貸してるけど、返って来たらソフィアに貸出するから」
ソフィアは自分の力で飛んだり出来ないからな。
自分の力で自由に飛べる方が少数派なんだけどね。普通は。
「自由に空を飛べるのは移動が楽になりそうで良いわね。と言っても自由に空を飛び回ってたら、法を犯しているとか言われる事になりそうだけど」
まぁ、実際。俺も河村さんに事前に報告せずに空を飛ぶことは無いからね。
龍の姿で飛んでるとびっくりされるし。
あの法律がとかこの法律がとか面倒臭いし。
正直、飛んで移動するの面倒臭いんだよね。
ちょっと時間がかかっても車とか電車、新幹線を使った方が楽だと思うぐらいには面倒だ。
そう言えば、空飛ぶ箒だけじゃなくて、魔力を貯めておける指輪も渡しておかないと。
指輪を渡すとなると少し…いや、かなり緊張するけど。
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