第153話

「エリックさん的にはパワードスーツどう思います?」


「私自身は〈竜装〉が有るからパワードスーツは使わないだろうけど。性能次第では導入するのも良さそうでは有るよね」


戦力の均一化には良さそうだよね。

パワードスーツの性能が、どれだけ高いのかによるけど。


「映司君はパワードスーツと戦う事になったとしたらどう戦う?」


「パワードスーツに限らないですけど。殺していいなら先ず、敵の周りの温度を1万℃まで上げます」


〈憤怒〉を使えばダイレクトで温度を上昇させる事が出来るから これをするだけで、戦闘終了だ。

火耐性を持ってれば耐えれるかも知れないけど。

耐えたらそこから普通に戦えば良いだけだし。


「もしかしなくても、映司君を怒らせたら片手間で地球上の生物が絶滅する?」


「やろうと思えばそうですね。何の意味も無いので、そんな事しないですけどね」


そんな事したら地球と神々を敵に回すことになるし。

それにしても、意味があるなら地球上に存在する生命を滅ぼす見たいな言い方しちゃったな。

エリックさんも何て表現すれば良いのか分からない表情をしてるな。


「もう一度言いますけど。そんな事しませんからね?俺より強い存在なんていっぱいいますし」


それにしても、掲示板でも龍王VSパワードスーツの話で盛り上がってるな。

態々、戦うつもりなんてないんだけど。

コレは戦わないと、勝てないと思って逃げたとか言われるやつか……

その時はコテンパンにすれば良いか。


他に面白い記事は有るかな〜

内乱の話だったり、犯罪率の上昇だったり暗い内容ばっかりだな。


あっ廣瀬さんのインタビュー記事だ。

アルがいつの間にか進化してる。廣瀬さんのダンジョンに行って順調に強くなってるようだ。


今度会う時が楽しみだな。


結局、マイクロバスは一度も襲撃されずに空港に到着した。


「それじゃあ、河村さんとは此処でお別れですね」


河村さんはE国に行かないので空港でお別れだ。



「風魔さん。また一緒に海外派遣ですけど、よろしくお願いします」


そして、旧C国に一緒に行ったリアル忍者の風魔さんが一緒にE国に行くことになる。

この人の諜報能力は凄いからな。この人が同行してくれるなら、テロリスト集団の情報も速攻で集めて来てくれるだろう。


「お久しぶりです映司さん。今回もよろしくお願いします」


「早速で悪いんですけど、彩夏の事をお願いしますね。俺は龍の姿になって外からついて行くから、飛行機の中で1人になっちゃうんで少し心配だったんですよ」


「分かりました。お任せ下さい」


皇室専用機は既に離陸準備が出来ているので、乗り込みが完了し次第直ぐに離陸出来るだろう。


俺も直ぐに飛べるように龍の姿になる。

今回は圧縮を使わない予定なので、腕輪型のマジックバッグを一度外して。龍の姿になった後、指輪として指にはめる。

思ったよりピッタリのサイズで助かった。

龍の時も圧縮を使って人間サイズになれば、マジックバッグを壊さないように気をつける必要無いんだけど。

見た目のインパクト的に元のサイズの方が良いかなと思ったので圧縮は使っていない。


最初のインパクトは重要だからな。E国の人達に舐められないように元のサイズで飛んで行く。


「空港から飛ぶのはやっぱり神経を使うな」


飛行機が何便も離着陸をしてるので、万が一が無いように飛ばないと行けないので、かなり慎重に飛ばないと行けない。


速度も飛行機に合わせなきゃいけないし窮屈な空の旅になりそうだ。


ー彩夏sideー


「う〜ん。物凄いファンタジー」


窓から外を見ると、龍の姿の映司にぃが飛んでいる。

自分の存在もファンタジーであることは認めるけど。

龍に比べたら可愛いものだ。


E国から来ている人たちも映司にぃの龍の姿に目が釘付けになっている。


映司にぃは態々、龍の姿になる事は珍しいので、私も含めて龍の姿を生で見るのは初めての人がほとんど。



「機長は気が気じゃなだろうね」


まぁ、操縦する飛行機の隣をでっかい龍が飛んでるとか味方と分かっていても恐怖でしかないと思うし、機長さんは現在進行形で胃に穴が空いてるんじゃないかな?


「それにしてもクラリスさんは何をそんなに警戒しているんですか?」


E国側の人間で信用できる人がいて欲しいと言うことで、ソフィアねぇのメイドのクラリスさんが同行してくれてるけど。

さっきから警戒しっぱなしだ。


「映司様が態々、旧C国まで倒しに行った方が良いと言った存在がいると思うと。警戒しておくべきだろうと思いまして」


迷惑をかけられまくった旧C国に直接赴いて倒した方が良いって言うのは余っ程な理由がありそうだし。


さらに言うと、リーリンさんが態々悪魔が出現したと連絡もくれてる。


そう考えると、確かに何も起きないって考えるのは楽観的すぎる気がした。


E国行きの空路は若干旧C国の上空を通るし。


私も襲撃が会った時に直ぐに対応出来るように覚悟しておこう。


次の瞬間、飛行機が大きく傾き、少し離れたところで爆発音が聞こえてくる。


飛行機が大きく傾いたのは、映司にぃが急に速度を出して移動した為に発生した突風が原因みたい。


「あっ倒した」


襲撃してきた悪魔と思われる存在が、映司にぃにワンパンされた。

私たちが気にする必要はなかったみたい。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


読んでいただきありがとうございます。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る