第140話

「完全に運になってしまいますが、マジックバッグの中身を調べられるけいのアイテムが手に入ったら優先的に国に渡すようにしますよ」


一番有効活用できるのは国だろうからね。

これ系のアイテムに関しては、タダで渡してもいいかな?と思っている。

できるだけ治安が悪くなって欲しくないから。

もう既に毎日どこかでスキルを使った犯罪が起きるぐらい最悪な治安だけど。


地球的には計算通りなんだろうな。

突然強力な力を与えて暴走させる。

その暴走した人のせいで、毎日死傷者が出ている。


地球的にはいい感じに人口を減らしたい訳だから、こうなることも望んでスキルを与えたんだろう。

次いでに、他の星からの侵略があった時に戦力になってくれる、存在が生まれればラッキーぐらいの感じなんだろう。


人間を滅ぼすんじゃなくて、数を減らすといった行動に出た理由はそれなんじゃないかな?


人間は地球が他の星と戦う時の戦力、神の領域に到達できる可能性を持っているから絶滅させちゃうと地球は新たな戦力を補充できなくなってしまう。



当然SCSFや自衛隊も事件の鎮圧するため毎日大忙しだけど。

事件が起こってから現場に急行して対処するしかないため、被害ゼロで事件を解決するのは難しい。


攻撃を数回だけ守ってくれる結界見たいのを量産できて、一般人が気軽に持ち運べるぐらい一般的なものになってくれれば、被害を減らせるんだろうけど。


そんな便利な物有るなら俺が欲しいぐらいだし。しかも量産できて、値段もリーズナブルなんて今の技術じゃ不可能だ。


正直、全く関係のない人が死のうと俺はなんとも思わないけど。

知り合いとかが事件に巻き込まれて死ぬのは気分が悪い。

特に親戚関係とか、俺を慕ってくれてる年下の子もいるし。

本当は魔導具とかでガッツリ防御したいんだけど。

かと言って俺が自衛用のアイテムやら護衛を親戚に渡したりしたら。一部のマスコミが不平等だとか言い出すだろう。


俺の親戚ってだけで命を狙われることだってあるのに……


俺のせいで襲撃されるのに俺が出ていくと、襲撃がさらに多くなる可能性がある。

ほんと最悪な奴らだ。


リーリンさんに土下座して、分身体にこっそり守ってもらってるから親戚に被害は出てないけど。


土下座だけじゃなくて物理で身を削る事になってけど。

すぐに再生できるし、それで親戚が助かるならいいんだけどね。


リーリンさんが俺の肉を焼く匂いを嗅いで、これは龍の肉だからって…言ってちょっと食べてみようかなって考えてしまったのは内緒だ。


本人の前で焼肉を始めるリーリンさんもヤバいやつだけど。

なんと言うか匂いだけで、ご飯を食べれそうないい匂いがして来たので、食べてみようかな?って考えてしまった俺もなかなかヤバいやつだなと思う。


とにかく龍の肉はダンジョンでドロップするまでお預けだ。


そういえば今は河村さんと会話している間だった。


顔を下に向けて一人で考え込んでしまったなと顔をあげる。


「ごめんなさい。スキルを使った犯罪行為をもっと減らす方法がないかな?と考え込んでしまいました」


後半は別のものにすり変わってたけど。


「犯罪に関してはね…どうしても後手に回ってしまうし。どうしてもね…私たちとしても何とか事前に検挙できる方法はないかと毎日話し合っているよ」


スキルを持っていれば事前に拳銃や爆弾の用意も要らない。

なんの予兆もなしにいきなり犯罪を起こすことが可能だから、本当に事前に検挙するというのが難しい。


もし、事前に八咫鏡が事件を予知したとしても。本人はまだ犯罪を犯してないし、スキルがあれば武器を用意する必要がないから、武器を発見して銃刀法違反で逮捕なんてことも出来ないし。


そもそも、八咫鏡の予知はこちらから発動させるんじゃないからな。

八咫鏡が日本がやばいってレベルと判断した出来事についての予知しか映さない。


その予想を河村さんから聞いた時には三種の神器って人格があったりするの?

付喪神的感じで、とか思ったりしたけど。


多分、八咫鏡は予知能力があったり真偽判定ができる鏡じゃないと俺は思っている。


八咫鏡は神域にいる神が人間になにか伝えるためのアイテムなんじゃないか?と思っている。


つまり予知とか真偽判定をしているのは神で八咫鏡を通じてその結果を教えているんじゃないかということだ。


まぁ、結局どちらでも変わらないっちゃ変わらないんだけどね。


「もう少ししたらダンジョンの一般開放があると考えると、ほんとに胃が痛いよ…それにそのタイミングで映司くんは日本に居ない可能性が高い」


E国にに行っちゃうからね。なんか国の樹立を宣言した大規模なテロ組織がヨーロッパ各地で暴れているから俺がE国に行ってテロの鎮圧のお手伝いって話だったんだけど。


そのテロ国家に単身殴り込みに行くか。

エリックさんにはこっちから侵攻したりってことはしませんよとは言ったけど。

正直、時間がもったいない。

そのテロ集団のリーダー及び幹部連中を早急に消して日本に帰ってくるってのがいいだろうな。


あとはそれを日本政府が許してくれるかだけど…


政府だってできるだけ俺に日本にいて欲しいって思ってる人が多いだろうし、多分どうにかしてくれるかな。


また法律関係で政治家さんたちは仕事が大破事になるかもしれないけど。


C国は大丈夫でも、他の国が攻めて来ないとは限らないし、今のうちに法律は色々変えた方がいいと思うけどね。

既にA国の軍隊は異常事態のためってことで、本国に帰っちゃったわけだし。

他国から戦争吹っかけられた場合は自国の戦力だけでどうにかしないといけないんだから



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


読んで頂きありがとうございます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る