第122話
「自動回避には魔力を消費してるだろうからずっと回避をさせ続ければ魔力切れになって倒せるんじゃないかな?って思ったんだけど……」
スキルで回避してるなら魔力を消費しているだろうから、転移で遠くに逃げられないようにずっと攻撃して自動回避を発動させつずけてブルーネックの魔力切れを狙うと言う作戦だったんだけど、たった今失敗に終わった。
百回ぐらい連続で自動回避を発動させたのに全然余裕そうだったし、最後は凄いこっちをバカにしたような笑い声みたいな鳴き声をあげてから転移でどっかに逃げていった。
自動回避中に転移による離脱をすることも可能と……魔力切れも魔力が多いのかスキルの燃費がいいのかそもそも魔力を消費せずに発動できるのか、狙えなそうだし。
遠距離攻撃で倒すのは本格的に明魔法が良さそう。
超広範囲を一撃で吹き飛ばすぐらいしか今の俺達には無いかなー。
ブルーネックに気づかれないように透明化とか気配遮断みたいなスキルを使って接近近接攻撃で一撃で倒すってのが正攻法なのかも。
今度来る時は風魔さんを連れてくるか。
あの人透明にもなれるし気配も消せるし分身もできるからな。
あの人もかなりチートの部類だよねそう考えると。
「逃げ足の早い敵を倒すとなると予め罠を設置してそこに誘き寄せるというのがセオリーかと」
なるほど、罠か……確か河村さんも武器を持たずに接近すると一定の距離を保ちながらゆっくり逃げるって言ってたな。
当然、そこから遠距離攻撃したり、ダッシュで距離を詰めようとするとブルーネックも全力で逃げるみたいだけど。
そういえば、河村さんは転移で逃げるとは言わなかったな。
むしろ全速力で走って逃げたみたいなこと言ってた気がするけど。
相手が走って巻けるようなら、転移を使わず走って逃げるってことなのか?
そう考えると相手の実力を図る能力も一級品ってことか。
とは言え、罠を設置してゆっくりそこまで誘導して罠にかかった瞬間一斉攻撃っていうのはいいかもしれない。
問題なのは罠なんて用意してないってことだけど。
「そうだ!いいこと思いついた」
これなら行けるかもって方法を思いついたので、早速試してみることにする。
足に魔力を集めて地面に流し込んで、ブルーネックの真下まで魔力を移動させる。
「ヤバ気づかれた!」
魔力で俺が何かしようとしてることに気づいたブルーネックと目が合う。
やっぱり人間より魔力に敏感だな。
逃げられる前に足元から火柱を出現させる。
「これなら遠距離攻撃だけど、真下からの攻撃だしいけるんじゃいか?」
即席トラップのつもりだったんだけど上手くいかないかな?
俺の予想通りなら遠距離攻撃と言っても自動回避が発動するのは飛んでくる攻撃だけだと思うんだよね。
だから遠距離攻撃と言っても自分の真下から飛び出してくるような攻撃には自動回避は発動しないはず。
問題は俺の魔力をブルーネックの真下まで移動冴える必要があることか。
今も直前でバレたからな。
バレるのがもう少し早かったら逃げられてた。
と言ってもこの攻撃方法は色々応用が聞きそうだ。
今まで遠くを炎で攻撃することはできるけど、遠くに直接炎を発生させることは出来なかったけど、ひと手間かかるとはいえそれができるようになった訳だからね。
「ちゃんと倒せたみたいだ。今回は肉をドロップしなかったけど。このまま何度か繰り返せば肉もドロップするだろ」
火柱を消すと魔石だけが残っていたブルーネックを倒せた証拠だ。
よくよく考えたらドロップした肉を燃やしちゃったかも?
今回は特に燃やさないものもとか考えてなかったし。
今度はすぐに火柱を消すようにしよう。
ブルーネックはすっごい避けるのと転移で逃げる以外は大したことないはずなので一瞬炙るだけで倒せるだろう。
早速次を探そうと思った猫型が妖精のウィーがニャーニャー鳴き始めた。
「つぎは 自分がやりたいって言ってるんだけど……」
まぁ、ウィーがやりたいって言うならやらせてみるか。
失敗して次を探せばいいだけだし。
「バッファローの群れか。どうする?」
ブルーネックを探してるとバッファローの群れと遭遇する。
逃げるのは面倒臭いし、誰が戦いたい人がいるか聞いてみる。
「今回活躍するところがないし私がやるわ」
ソフィアならあのぐらい問題ないだろう。
「アイスエッジ」
ソフィアが魔法を発動させると通常ひとつしか生成されない。三日月状の氷の刃が10個生成される。
これは多重詠唱の効果だな。
ソフィアが作り出した氷の刃がバッファローーの群れを切り刻んでいく。
その後ソフィアが数回魔法を発動させてバッファローの群れを殲滅した。
ドロップは魔石のみ…残念。
やっぱりソフィアもかなりの戦力なんだよな。
今のソフィアなら一人でも下位ダンジョンならクリアできそうなんだよな。
ダンジョンマスターとBP差はあるだろうけど、魔法特化な分普通に攻撃聞くだろうし。
杖もあるし、相性次第では効くどころか一撃で致命傷を与えることも可能だろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んで頂きありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます