第77話

「もう、お昼か……」


寝てから1回も起きずに昼まで寝てたようだ。

寝すぎて体がバキバキだ。

布団から起き上がって伸びをする。


布団を畳んで今日は何をするか考える。


「そろそろ課題もやらないとダメだよな」


学校は休校になってる間の課題に一切手をつけてないので進めないとそろそろまずい。


とりあえず今日はスキルのお陰ですぐに片付きそうなE国語の課題を進めることにする。

ちゃんと筆記にも対応してるかなと少し不安もあったけど、普通に対応してたので夕方頃にはE国語の課題を全て終わらせることが出来た。


他の教科の課題は有るけど、多分終わるはず。


今日は充分頑張ったし。勉強は終わりにして他のことしよう。


ダンジョンにいる時に中位龍に進化したんだから今、竜牙兵を作ったら今よりBPの高い竜牙兵を作れるんじゃないかなって思ったやつを実験してみよう。


圧縮状態の方が牙の質は上がるみたいなので

このまま部屋で実験しちゃおう。

部屋から出るのめんどくさいし。


部屋で圧縮状態の龍の姿に変身して自分の牙を引っこ抜く。

この作業にも慣れたもんだな。



「おーBPが2000ある」


BP以外は全部同じだけど。BPは倍になった。

これはかなり強化されたな。


「でもな〜遠距離攻撃ができる竜牙兵も欲しいよな」


現時点では剣士タイプと大盾を持った盾使いタイプの2種類しかいないからな。


ここら辺で遠距離タイプも作れるようになりたい。


パッと思いつくのは弓使いか魔法使いだけど。


弓使いは弓矢の供給をどうするかが問題だし、魔法使いタイプに至ってはどうすれば竜牙兵が魔法を使えるようになるのか分からない。


火炎龍の牙を使っても火魔法を使えるようにならないし。


「もっと直接、炎を素材に組み込むか」


手のひらの上に炎を作り出して、その炎を結晶化させる。


このぐらいできそうって思ったけどほんとにできちゃったよ。

竜牙兵以外にも色々使い道が有りそうな素材って思ったけど、それは牙も一緒か。


今度は牙と炎の結晶を使って竜牙兵を作ってみる。


「お!魔法使いタイプ作れるじゃん。殲滅力が高い代わりにガス欠も早い感じか」


牙だけでなく火の結晶を使うことで

火の結晶が埋め込まれた骨で出来た杖を持つ。魔法使いタイプの竜牙兵が完成した。


人工魔導具を使わずに俺が竜牙兵を召喚して使役する時には、召喚する時に魔力を竜牙兵にチャージしてその魔力が無くなるまで命令を聞いて自動で動いてくれるって感じなんだけど。魔法使いタイプは剣士タイプや盾使いタイプに比べて攻撃時に消費する魔力が多い。


魔法を使ってるんだから当然っちゃ当然だけど。

火球しか使えないけど、数を揃えて隊列を組んで一斉発射とかすれば充分な火力が出せるだろう。


というわけですぐに量産。

ちょっと作りすぎちゃったと量産してる途中で思い始めたけど。作っちゃったもんは仕方ない。


使い道がないってことはないだろうし。


でも正直、俺が戦える状態なら自分で戦った方が早いからそこまで使うタイミング無いんだよね。残念なことに。


複数箇所で同時に戦闘しなきゃいけない時とかは役立つと思うんだよね。

後は抑止力?

BPが2000あって損耗率を気にする必要がない戦力となんて戦いたくないと思ってくれるかもしれないし。


いくら俺が強くても現時点では分身できないし。体は1つしかない。

俺がいない隙をつけばとか考える連中は多そうだしね。


竜牙兵をいっぱい用意しておけば、そんな考えで敵対してくる組織は減るんじゃないかな。


ヴァンパイアっ子関連で宗教組織と揉めることになるかもしれないし。


ヴァンパイアは絶対の悪だとか言う過激派が現れないとも限らない。


たしかに人の血を吸ったりもするけど。

人以外の血でも大丈夫みたいだし。

人と共存できるヴァンパイアもいると思うんだよね。それに元は人間だったわけだし。

勿論ヴァンパイアになったことで調子に乗って犯罪を起こすような奴は駆除した方が良いけど。

それと宗教とは少し話が変わるけど、人間至上主義者とか出てきそうだよな。


そこら辺に関しては正直どうしようもないよな。


できるだけ人助けしたり募金したりして。

そう言う連中が出た時にこちらの味方になってくれる人を増えることに期待するとかぐらい?


その程度じゃ、どうにもならなそうだよな。


そこら辺はなるようにな。元々全ての人間が味方になってくれるなんてことは有り得ないんだし。

目立っている以上、各方面から恨みや妬みは買いまくってるだろうし。


国に属してない孤島とか探しておくか。


「あ〜ヤメヤメ。もっと楽しいこと考えよう」


こういうことばっか考えてると無駄にストレス溜まるし考えるのを辞める。


さらに新しいタイプの竜牙兵について案を出して紙に纏めていく。

触れた物を凍らせる青い炎の結晶を作れば火球なのに相手を凍らせる魔法を使う竜牙兵を作ったところで夕飯の時間になってしまったので、他の竜牙兵を作るのはまた今度だ。


ヒーラータイプの竜牙兵とか剣に火を纏わせることができる魔法剣士タイプとか作ってみたい竜牙兵の案は沢山あるし。

近いうちにまた1日、竜牙兵を作る日を作ろう。



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読んで頂きありがとうございます。


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