第57話
「分かった。この件についても相談して作戦に組み込まれることになるだろうから決まったら追って連絡するよ」
「分かりました。それと今更なんですけど。この通話盗聴とか大丈夫なんですか?」
ホント今更だけど今の会話盗聴されてたらそこそこ不味くない?
「こないだ渡した映司くんのスマホには盗聴対策のそうちも入っているから大丈夫」
そうなの?こないだ勝手に鑑定した情報を、掲示板にあげたネット民にキレてスマホに
ヒビ入れちゃって買い替えなきゃって思ってたらSCSFが用意しようって新しいのくれたのってそう言う意味もあったのか。
「そうだったんですね。じゃあ、連絡待ってます」
「今日中に連絡することになると思うから申し訳ないけど。ダンジョンに入るのは控えて欲しい」
ダンジョンは圏外だからね。
「分かりました。では」
「やっぱり異常種は映司が倒すことになったのね」
電話のせいで寝ていたソフィアが起きてしまったようだ。
因みに同じ布団では寝てないよ?
布団を2つピッタリつけた状態だから実質同じ布団とも言えるけど。
「ゲームだったら異常種を倒したらなんか効果のある称号を貰えたりしそうよね」
たしかにイベントボスっぽい異常種を倒したら、経験値と素材以外に貰えたりしそうだな。
「割と有り得そうだねそれ。ソフィアも一緒に行って異常種に一撃入れとく?」
そうすれば、異常種を討伐した後でソフィアにも称号的な報酬が手に入るかも。
「興味はあるけど。私が行ったらE国まで今回の話に関わることになっちゃうから遠慮しとく」
たしかに関わる国が増えれば増えるほど話がややこしくなりそうだ。
「それと昨日、E国政府から雷太にダンジョンスキルでダンジョンマスターになった子にダンジョンマスターについて教えて欲しいって映司にお願いしてって連絡がきたんだけど…」
種族がダンジョンマスターになっちゃったって言うE国人に雷太がダンジョンについて色々教えて欲しいか……
人類に対して協力的なダンジョンマスターはこれからの時代重要だろうし。
E国に対して大きな借りを作れる。その話受けても良いと俺は思うけど。
俺一人の意思で良いよと返事は出来ないな。
流石に日本政府を挟んでするべき話だろう。
「個人的には受けても良いと思うけど。流石にこの話は俺にじゃなくて日本政府に要請して日本政府から俺に依頼が来るっって感じにして欲しいかな」
「当然ね。とりあえず、その要請は日本政府にしてくれと言っていたと返事しておくわ」
朝から色々重要な話がでてきたけど。
どちらも個人で勝手に進められるものではないので、特に何もせず朝ごはんを食べるために1階のリビングに向かう。
「おはよう。近いうちにC国の異常種を倒しに行くことになった」
「おはよう。映司にソフィアちゃん。今ちょうど速報でやってるよ、ほら」
テレビを見てみるとたしかにC国の異常種討伐に俺を含め数人派遣することが決定されたと報道されてる。
「30分後に総理大臣の記者会見ねぇ。朝から大変だね」
今のところC国に俺を派遣するには否定的な意見が多いようだ。
まぁ、当然だよな。東京のど真ん中であんなこと起こしたヤクザは実はC国の諜報員でC国政府の指示で実行したって証拠が見つかったと証拠付きで報道された後なんだから。
正直助けたいとは思わないよな。
C国政府にしっかりと罰を受けて貰うためには滅びて貰うとまずいから助けるけど。
滅びたらそこで終わりだからね。
C国政府の役人には犯罪者として罪を償ってもらおう。
そんなことより今日の朝ごはんはなんだろうと待っているとご飯とベーコンエッグ、ウインナー、なめこの味噌汁きゅうりの塩昆布漬けがでてきた。今日も朝ごはんが美味しい。
そうやって朝ごはんを食べていると総理の記者会見が始まる。
異常種を討伐しなければC国だけでなく周辺国にまで被害が及ぶ可能性が高いこと。東京都心で起きたテロを指示したのはC国政府であってほとんどのC国の国民は無関係、助けるべき存在であると言う内容だった。
前半だけで良かったんじゃない?
最近妙にC国を贔屓する政治家が多いけど。
総理もC国の回し者だったりするのだろうか?それだとだいぶ厄介なんだけど。
C国と繋がってる政治家の情報とか今回一緒にC国に入国する諜報員が持ち帰ってくれると日本政府もやりやすくなるかもね。
「映司は今日どう言う予定なの?」
「河村さんから連絡が来るまでは自宅待機」
ないとは思うけど今日中にC国に向かうってことになるかもしれないから何時でも出発できるようにはしておくけど。
と言ってもマジックバッグもあるし服も魔力で作れるし、特に準備しなきゃいけない物もないんだけどね。
C国で用意されたご飯とか飲み物は毒が含まれてるかもしれないし、保存食とかペットボトルをマジックバッグに入れといた方が良いかも。
最悪3級状態異常回復ポーションがあるから即死しなければ、どうにかなると思うけど。
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