第27話

「ちなみに廣瀬博士さんで間違いないですよね?」


「はい間違いないです。それにしてもドラゴンを生で見れるなんて…すいません動画とかって撮らせていただくこと出来ますか?」


この人の動画の感じからしたら変なことをするって感じじゃないし。それに、この人はどっかの事務所に所属している感じじゃないから、じゃあこのDtuberの動画にも出てくださいみたいなことにはならないし。

それに、この後ちょっと無茶ぶりすりからその代わりだと思えば。


「問題ないですよ。それとちょっと関係あるんですけど。今日の午後12時からダンジョンに関しての緊急会見を開かされることになっちゃってるんですよ。その様子廣瀬博士さんのチャンネルで生放送してくれませんか?正直マスコミって信用出来ないんですよね」


「なるほど…変に編集されて情報操作されるのは嫌だから、私のチャンネルで生放送で会見の様子を流したいと」


「まぁそう言うことです。それで悪意のある編集をゼロにすることはできないと思いますけど、減らすことはできると思いますし」


「まぁ、龍王さんの言いたいことも分かりますけど。そう言う会見ってマスコミ以外入れるんですか?」


「今回は無理を言われて俺がそれを了承している感じなので廣瀬博士さんをねじ込むぐらいどうとでもなります」


「ちなみに廣瀬っちのスキルは鳥使いらしいっす。今のうちからこっち側に引き込んでおく方がお得だと思うっす」


俺がコンビニで買い物している時にスキルについて聞いたのか?

それにしても鳥使いってたぶん鳥系限定のテイマーになれるスキルだよねたぶん。


テイマー系のスキルを持っていて有名なDtuberなんて今日の会見が会見が終わったら

色んなところが欲しがるだろう。

まじで運が良いな。


「鳥使いのスキルを持ってることが重要なんですか?さっき雷太くんに恐竜系はどちらかと言えば爬虫類系だから鳥使いじゃテイム出来ないって言われて落ち込んでたんですけど」


恐竜はそこら辺の分類荒れそうだなぁー。


「鳥使いは羽が生えてる魔物がテイムできるスキルっす。竜とか羽生えててもテイム出来ない種類もあるっすけど。かなり当たりのスキルっす」


「それならプテラノドンとかタペヤラとかそこら辺ならテイムできるんじゃないですか?」


恐竜全てがテイム出来ないわけじゃないなら良いのでは?


それにしても恐竜も魔物として現れるのね。

凄いネタバレをくらった気分。


「そうなんですけどね…やっぱりトリケラトプスやらTレックスやら有名どころもテイムしてみたかったなと」


廣瀬博士さんの言いたいことはよくわかる。



「まぁ一部とは言え恐竜をテイムできる可能性があるってだけ凄いと思いますよ。あっ電話かかってきたちょっと失礼しますね?」


最近は河村さんからしか電話かかってこないし、今日も河村さんからだろう。

やっぱりそうだ。

まぁ、仕事でもなければ連絡はメッセージアプリで来るからな。


「どうしたんですか?河村さん」


「ああ、朝からダンジョンに入ったと聞いたから、またなにかやらかしてないかと気になってね」


「安心してください。雷太をテイムした以上に凄いことは起こってないですよ。あぁあと運良く廣瀬博士っていう名前のDtuberさんと出会いましてこの方のチャンネルで会見の生放送をしてもらおうと思うので、入れるように準備お願いします」


「そのぐらいなら可愛いものだ。すぐに入れるように手配しておく」


「あとその廣瀬博士さん鳥使いって言う羽の生えた魔物をテイムできるスキルを持っているそうです」


そう言うと電話越しで河村さんがむせる音が聞こえてきた。


「私たちでもテイムスキル持ちを探してたんだがな〜」


「見つかっちゃったんだから良いじゃないですか」


その後も少しだけ話をして電話をきる。


「少し疑問に思ったんですけど鳥使いってそんなに重要なんですか?」


今日の会見前だとそう思うよな。


「鳥使いがと言うよりかテイム能力を持ったスキルの重要度が高いと言うのが正しいですね。そこら辺のことを説明するので会見を聞いてくれれば分かりますよっで済ませてもいいんですけど、簡単に説明するとダンジョンマスターをテイムするなりしないと一定周期でスタンピードが起きることがわかったんですよ。ダンジョンマスターの雷太のおかげで」


「なるほど。それはテイム能力を持ったスキルを持ってる人が重要って言われるのも理解できますね。と言うかダンジョンなんだからスタンピードも発生するんじゃないか、とは言われていましたけど、確定ですか……」


かなりの被害がでかねない事態だからな。

事前に対策しなきゃ行けないことだらけで大変だろうけど、知らずにある日突然スタンピードが発生するってことになるよりかはマシだろう。


「まぁって訳でたぶん会見のあと俺の上司?でいいんですかね?そんな感じの人からスカウトされると思いますけど、断るのも全然ありですから」


なんか俺が廣瀬博士さんを引き込むために仕込んだみたいな感じになっちゃってるし。

こう言っとかないと。



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読んで頂きありがとうございます。



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