第2話今日は凸待ち配信をします
ふぅ~、今日も楽しかった。
毎日、煽りに来るアンチさんも大変だな。
ははっ、あいつら暇人だよな。
まぁ、いいや。
Prrrrr…
んあ?電話?
ああ、マネさんか。
「あ~、もしもし。マネさん?」
「はい。あの、大丈夫ですか?アンチが毎回いるので心配で…」
「ん、あ~、大丈夫、大丈夫。慣れたし、俺だけにヘイトが向かってるから。周りの方々に迷惑かかってなくてよかったっていうか」
「そうですか…」
「それだけなら、もう切りますよ?」
「あ、もう一つ。無衣さんが心配している周りへの迷惑ですが、他の方々に聞いたらどんどん迷惑かけていいよって言ってたので、そのことを伝えに…」
「あ、そうなんですか!ありがとうございます!それでは」
へぇ~、迷惑かけていいんだ…
皆さん優しいな。
よしっ、それなら今日は凸待ち配信でもしようかな。
ということで早速SNSにて、凸待ちの投稿をした。
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月代ムイ@炎上中
今夜、凸待ち配信をします。
来たい人はどうぞ!!
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うーん、返信が「止めろ」の嵐。
ここまでだとちょっと、ほんのちょぉぉっと傷ついちゃうな。
まぁ、無視無視。
そして一眠りして、深夜0時。
「始めていきますか」
【凸待ち配信】凸が来るまで終われません【みなクラ】【WORLDs】
:何してんだこいつ
:絶対終わらんwww
:誰も来ないよ
:他の配信者に来ないようにって伝えた
:↑有能
:こんなやつのところに誰も来てほしくない
:それな
:早く辞めねぇかな
:そうそう、引退してほしい
『はい、始まりました。凸が来るまで終われない配信!パチパチパチパチ』
:死ね
:消えろ
:辞めろ
:ムイ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
『はい、今回は語彙力皆無のアンチさんと少しの優しい視聴者さんと一緒に頑張ろうと思います』
:は?
:は?
:死ね
:優しいって言われたキュン
:死ね
『まぁ、凸なんて誰も来ないと思うのでただただ、耐久配信になると思います!!一応、一週間を目処に頑張ろうと思います!』
:死ね
:え、一週間?
:大丈夫なの
『お、いつも見てくれる優しい方々じゃないですか。心配の方は大丈夫ですよ。一週間くらいなら徹夜、いけますので』
『ということで、前回ベッドでリス地を固定したのでそこから始めますか』
そういい、ゲームを始めるムイ。
眼の前には何も手入れの行き届いていない森が。
『うーんと、まずはここら一帯の伐採からしますか』
そういい、おもむろに木の斧を作り出す。
その数は18本。
『まずは、この木の斧が無くなるまでですかね』
眼の前の木から切っていく。
:死ね
:死ね
:つまんない
:辞めろ
そんなアンチのコメントは無視して無言で木を切っていくムイ。
一時間も掛からず全ての斧を使い切ると。
『ああ~、なくなってしまいましたね。でも、そこそこ切れたので良しとしましょう』
『次は地下に潜ってブランチマイニングをします!』
手元にある石を全て使い切って石のつるはしを作る。
ベッドと作業台も壊して地下に階段掘りをしていく。
『ここからしばらくはおんなじ光景しか流れないと思います』
地下のダイヤモンドが出る座標にたどり着くと作業の空間を作るとベッドを置いて作業台を置く。
そして、他の配信者がするようにブランチマイニングをしていく。
そして3時間後。
誰も来ない。
定期的にベッドで寝たりと鯖の人に配慮していたがそれ以外は全部背景が石。
アンチも飽きていなくなっている。
始めた最初は100人ほどいたが今は10人いればいい方になってしまった。
『あれ?人が少なくなってる?』
:ああ~、アンチは飽きていなくなったみたい
『へぇ~、ありがとう。てか、それでも10人はいるんだな』
『よし、素材はいい感じに集まったし建築していくか』
そういい、3時間ぶりに地上に出る。
『うわ~、眩しい』
:そりゃあ、3時間も地下ならね
『それじゃあ、生活に必要なものから作るか』
作業台のレシピを見ていく。
『じゃあ、まずは~。サトウキビ無限装置でも作るか。サトウキビは地図も作れるし』
慣れた手付きで作っていく。
『よし、完成!!』
『あ、この一週間の目標言ってなかった』
:ワクワク
『今回はね、地図一枚分の大きな城塞都市でも作ろうかなって』
:へぇ~、ってえ~~~!!
:時間足りる?
『うん、問題ないよ。一週間でできる範囲でやるし、終わってからも続けてやるから』
今、ムイがいるのはy座標255。
天空トラップタワー、通称天空TT。それを作っている。
『んー、今日は天空TT作って終わりかな』
『明日からはもっと本格的にやっていこうかな』
ムイは元々この配信は凸待ち配信だということを忘れてしまっている。
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