第2話 ファンデーションの場合

ファンデーションは、葉月のお手入れに対して、厳しい意見・目線を持っていた

ファンデーション「もう少し、きちんとしたほうが良いと思うんだけど」

ファンデーションは、少し怒りぎみで言った

葉月「はい?」

ファンデーション「だから、もう少し肌のお手入れちゃんとしろって言ってんだよ」

ファンデーションは、毒舌男子で、裏表がない性格である。特に、普段、自分の化粧品を使っている葉月に対しては厳しい

葉月「そんなこと言われましても。毎日、帰ったら疲れちゃって」

ファンデーション「そんなの、言い訳にしか聞こえないんだよ。こっちは」

葉月「すみません」

ファンデーション「別に、俺は謝って欲しいわけじゃねえから。毎日のお手入れで、肌の調子は変わってくる。だから、肌のお手入れは大切なんだよ。お前が、毎日忙しいのは知ってる。でも、お前が手を抜いたら、結局はお前に帰ってくるんだよ。それに、肌の調子によって、ファンデーションの塗りも変わってくるんだよ」

ファンデーションが、厳しいことを言っているのは、葉月のことを想っているからだ。それが、口調が厳しいせいか、周りに伝わらないことがある。口調が厳しくなければ、勘違いもされず、分かってもらえるのだが…

葉月「分かりました。頑張ってみます」

ファンデーション「まあ、頑張れよ」

葉月「ファンデーションさんって、厳しい言い方してますけど、優しい所もあるんですね」

ファンデーション「俺が優しい?俺は、優しくなんてねえよ」

葉月「そうですか!じゃあ、そういうことにしておきますね」

葉月は、笑った

ファンデーション「なに、笑ってんだよ」

葉月「なんでも、ないですよ」

ファンデーション「お前、肌のお手入れさぼったら、また擬人化してくるからな」

葉月「はい、はい。分かりました、ありがとうございます。ファンデーションさん」

ファンデーション「おう」

化粧品が擬人化するなんて、不思議なことで、葉月は夢を見ていたと思っていたが、彼に言われたことが、鮮明に残っている。

ファンデーションは、厳しくて、口調が悪い毒舌男子だが、葉月のことを想って言ってくれている、優しい一面もある男子なのであった

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