第132話宇宙計画




高田専務が社長室に入るなり憤慨ふんがいするように神下の事で文句を言ってきた。


「あんな無謀な攻略を黙って行なうとは信じられません。上司である私にも一言もなく行なうなんて」


「まあまあ落ち着いて話さないか・・・エレベーターで来る前にギルドからの表彰状が飾ってあったが、トップクランにのし上がってしまうとは、たいしたものだよ」


「社長は知らないから褒めますが、一歩間違えば重大な死亡事故に発展したかもしれません」


「そんなに危険な場面は見られなかったが・・・」


「社長、そんな危ない場面なんか放送できますか、編集ですよ編集・・・」


なんでも一歩間違えば半分以上の被害がでていたらしい。


よくよく聞いてみると魔法の指輪をゲットしたようで、水魔法の指輪が2つと風魔法の指輪が1つのようだ。

それに1センチ程の球体が1つだけゲットしていた。なんでも特殊な球体らしい。


メンバーの中に鑑定スキル持ちが居たらしく、鑑定した結果【魔法の杖】を製作。

杖の材料は、67階層にはえていた木らしい。

その木を切り倒して、ナイフで削って杖にして先端に球体つけたら魔法の杖の完成。

魔法攻撃を放つと1.5倍もの威力になるらしい。


今は誰が使用するかでめている。

神殺しのシュプレのメンバーの魔法覚醒者は、全てが女性。

なので男性が口出す場面がない。それに全体の7割が女性。

男性は肩身が狭い思いをしている。


「それで魔石の方は、どうなっている」


「ギルドと半々の数で折り合いをつけたそうです。我が社の投資額から考えても6割は欲しいのですが、ギルドの交渉相手が佐々木なので」


「そうなのか・・・今後も魔石の需要が増える一方だな」


「それは仕方ありません。我が社の物流部門が世界の物流といわれるぐらいに発展しましたから」


「それなのに・・・火星探査に行く計画をするのか・・・」


「社長、我が社がやらなくて誰がやるのですか・・・資源をダンジョン以外に見出す事が将来につながると信じてます」


「このAIによる探査は成功するかな・・・」


「成功させてみせます。もうAIの進歩は計り知れません。現地調査からなんでもかんでもAIが処理してくれるようにプログラムも完璧です」


「分かったよ。高田専務に任せた者として頼むよ」


「お任せ下さい。宇宙計画は子供頃からの夢なので」



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