第130話神殺しのシュプレ
久し振りに我が社へ出社。
色々な書類に承認するサインをするのかたと諦めムードだった。
それなのに俺に、話があると高田専務がやって来たのだ。
その顔は真剣そのもで相当な悩みを抱え込んでいるぞ。
「何かあったのか、顔色も悪そうだが・・・」
「神下が・・・神須村で無能者であった村人を覚醒者に目覚めさせたようです。そしてクランを立ち上げたのをご存知ですか・・・」
「いや、知らない・・・そんな事があったのか・・・なぜ俺に相談なくそんな事を」
「我が社にもっと魔石を仕入れる組織がいると言って立ち上げたそうです。私も知らなかったので驚きの事実でした」
「え!知らなかった・・・おかしな動きでもあったのか」
「今はありません。しかし、私には嫌な予感がして仕方ありません」
「わかった・・・悪いがそれとなく調べてくれないか」
「承知しました」
重い足取りで部屋を出る高田専務であった。
「アル、話がある」
『なにか用か』
「神下さんに何をしたんだ。悪い事をさせてないだろうな」
『なぜだ。信じられないと言うのか』
「そんな事を言ってるんじゃない。神下さんに変な事をさせれば俺は、許さないぞ。それだけはハッキリと言っておく」
『お前には後悔なんかさせない』
その言葉を言い残して、それ以上話さない。
俺も何だか嫌な予感がする。
後で聞いた話だとクランの規模は、村人だけでも20人。
村人以外にも34人をたくみに引き込んだようで、神須ダンジョン以外のダンジョンで活躍してるそうだ。
今は学園の連中でダンジョンも一杯だからだろう。
そして、鍛冶工房ではハルからも武器を多く仕入れているらしい。
日本の最大のクランでも121人。
そして立上がっているクラン数は、103もある。
そのクラン数の104番目に新たに参入。人数の多さでは30位にランクイン。
それなのに1ヶ月足らずで54名をクランメンバーとして加入させるなんて・・・
そしてクラン名は、【神殺しのシュプレ】。
拠点は、宮下ダンジョンで1キロ内の中古マンションを1棟を購入。
そのマンションに覚醒者らを住ませ日々ダンジョンへ行ってるらしい。
覚醒者は、覚醒した瞬間から一般人と違う事をヒシヒシと感じて暮らす中で、性格が徐々に変わるのは当たり前であった。
なので一癖も二癖もある連中をまとめるには、それなりのカリスマを持った者がひきいるしかない。
それだけクラン運営は難しいらしい。
宮下ダンジョンから6人のパーティーが現れた。
「おいおい、あれってチョロだぞ」
「お前は知らないのか・・・奴は神殺しのシュプレに入った事を・・・それに気性も荒くなってボコられて病院送りなった奴もいるらしいぞ。だから気をつけろ」
そんな連中を睨みつけるように長髪の男は「なにジロジロ見やがる!」と言い放った。
言われた連中は、逃げるようにその場を去った。
「
「わかってますよ・・・しかし、あいつらの中には俺をパシリに使った奴も・・・」
「あんた警察
「だからわかったって言ってるだろう!」
「あああ、おこちゃまな子ね~」
「バカにするな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます