第125話槍投げ
なんだ・・・ここも65階層と同じで通路に魔物の魔の気配もないぞ。
それに通路は、分かれ道もない1本道だ。
それなのに、こんなに歩かせるなんて・・・何を考えているんだ。
だからと言って油断はできない。
どこに罠が仕掛けてるか分からないからだ。
あれ!もう広場だ。
目の前に広がる空間のあれは、なんなんだ・・・
3メートルも超す鎧をまとった石像が立っているなんて・・・
体は筋肉もりもりのマッチョ系だぞ。
手にはさまざまな武器が・・・あれは、槍だ。
槍の長さから投げるタイプの槍だろう。投げポーズをとってるから間違いない。
こっちの石像は、左手に大型の盾を持って右手にはどでかい斧を持ってるぞ。
あの斧なら鎧を着てても切り倒せるだろう。
目の前の奴は、ハルバードをしっかりと両手で持ってるぞ。
振り回して切るための刃、突き刺すために尖った先端、引っ掻けるための鎌のような部分などの多くの攻撃手段を備えた武器。
その石像の数は100体。
きっと足を踏み入れたらガーゴイルのように動き出すのだろう。
それならガーゴイルと同じ戦法で倒してやる。
一気に100の火球を発動して、追尾機能を付けて発射だ。
次々に命中して爆発の
土煙が舞って、まったく見えないぞ。
風魔法の風で土煙を吹き飛ばす。
え!石像は壊れる事なく立ったままだぞ。
どんだけ頑丈な石像だ。
今度は、雷魔法の最大級のカミナリを落とすだけだ。
「バリバリバリバリ」と無数のカミナリが落ちる。
なんでだ・・・これでもダメなのか・・・
これは、石の状態だからカミナリも通じないのか・・・
「もう、どうにでもなれだ!」
フライで空中に飛びだす。
飛びだした瞬間から石像が動きだす。身にまとった石がポロポロと
露出した肌は、緑色だ。
槍が飛んで来たぞ。1つ1つかわして飛び続ける。
「おっと危ない!」
かわす場所まで予測して投げやがった。
あれ!槍は壁や天井に刺さって、しばらくすると消えてるぞ。
その消えた槍は、巨人の手に戻ってる。そんなバカな・・・
かわし続けて槍の便利さを身にしみて感じてしまう。
かわしながら1体に集中してカミナリを落とす。
1体に絶え間なく落ちるカミナリ。
とうとう1体は、ボロボロに燃え尽きて「バタン」と倒れる。
飛び続けながら槍投げの巨人を先に倒すぞ。
「これでどうだ!・・・まだ投げるか・・・こいつでどうだ!」
最後の槍投げを倒したぞ。残り80体。
50体に減らし時だ。大盾でカミナリを防ぎやがったぞ。
魔法防御の盾だ。
ならば巨石を作りだす。
最初は小さな石が集まりだして、徐々に大きくなる。
出現した巨石は、固く丈夫な物だ。巨人を狙ってぶっつけてやる。
魔法スピードアップの効果なのか、あっという間に命中。
左手は
そんな巨人にカミナリと交互に巨石も落とす。
数を減らして最後の1体もカミナリによって燃え尽きた。
地面に下りた俺は、魔石と武器や鎧を回収する。
武器と鎧の数が少ないが、サイズが人間サイズになってたので売れるかもしれない。
手に持った槍を投げる。「ドン」と壁に突き刺さる。
戻って来いと念じた瞬間に戻って来た。
めちゃくちゃ便利だぞ・・・槍の先は、損傷の跡もない。
そんな最中に音がした。
見ると奥では扉が出現して「ギ、ギギ、ギ」と開きだす。
そこには、67階層の階段があった。
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