第118話怪物たちの襲撃
朝日が出てない午前5時12分。
それは突然だった。大地を揺るがす音で覚醒者は、起き出す。
「なんだ、なんだ、地震か・・・」
「何が起きた!」
「見張りは、どこを見てたんだ!」
黙りこむ見張り達。見張りの経験が無いのが仇となった。
それに朝日が昇る時間に近く、交代まで18分程だったのが油断させた。
「何も見えないぞ!音は・・・北の方向だ!照明弾はどこだ!」
1人が暗視スコープでようやく発見。
「エミューの化物だ!それも5000羽も凄いスピードで向かって来ているぞ!あ!タスマニア・デビルもいるぞ!」
俺は、闇夜の空に光魔法で光を灯す。
その光は、大地に土煙を舞い上げて大群って言っていい程の数の怪物をさらけだす。
カンガルーやコアラもいた。あの可愛いコアラが獰猛な顔で向かってきていた。
その中でディンゴ(犬が野生化した野犬)が先頭を走りっり続けている。
望遠で見れば目は血走って、口から泡をだし続けて狂犬と言っていい程だ。
射程距離に来た途端に魔法士が魔法を放つ。
ウォンバットの時より焦りが魔法士を支配。攻撃にまとまりがない。
怪物に負けるのか・・・逃げる手段の銀河号はもう無い。
それなのに無い船を探す覚醒者もいるぞ。
そんな中、俺は雷魔法の最大魔法を放つ。
光に輝く空に暗雲が広がり、雷鳴を
数十本のカミナリが怪物達に落ちて、怪物達は一瞬で1万の数へと減らす。
俺は、ちょっとめまいが・・・
ポケットに手を突っ込んで魔石を握って魔力回復を試みる。
「ああ、疲れるぞ」とため息をつくしまだ。
「なんて威力だ・・・これなら勝てるぞ!」
急に活気づく覚醒者達。
「ボヤボヤするな!ここで頑張るしかないぞ。今がチャンスだ」
「今だ!Aの2に集中的に魔法を放て!」
作戦会議で決められたポイントへ魔法が放たれる。
怪物が密集していたポイントだ。魔法が混じり合って怪物の被害は大きくする。
「今度は、Bの3だ!」
徐々に減ってゆく怪物。
「右に回り込むぞ!余裕のある魔法士10人は、右に行ってくれ」
スキル覚醒者が飛び出す頃には、全ての覚醒者は勝利を確信している。
「ご苦労だった。後は俺らに任せろ!」
「後方で休んでな」
雷斬りが
水斬りでディンゴ達を斬り倒す。
炎のソードが怪物を焼き払い。風の
そんな光景を撮る集団がいる。
「いい映像が撮れましたよ。
「そうか、それは良かった・・・早く本国へ送ってくれ」
「分かりました。前回送ったチャンネルでOKですか?」
「ああ、それで頼む。被害なしも一緒に伝えてくれ」
「了解しました」
端末機で「被害なし」と打ち込んで送信送。
銀河号がオーストラリアに降下する前に、日本専用の人工衛星を軌道にのせていた。
中継点になる赤道上にも人工衛星が回り続けている。
そして絶えず日本とオーストラリアを通信続けるシステムが完成。
高感度カメラがこの戦いを日本に送っていて、リアルタイムでギルド本部で見ているはずだ。
「中々やりますな・・・我ら覚醒者たちは・・・」
「一瞬、ヒヤッとしましたぞ。あんな怪物が大群となって襲ってこようとは・・・」
「それでも、各国で1番の成果を出してますな~」
「成果を出してもらわないとこっちが困るからね・・・これで国連への常任理事国入りが近づきましたな」
「それに対して中国はひどい。ゾンビの進入を許し、秘密にしてるらしいと・・・」
「あそこの秘密主義にも困ったものですな」
「それでキメラの所在は、分かったのかね」
「衛星から監視してますが今だ所在は不明です。 西オーストラリア州に怪物が多数生息してるので、そこが怪しいと監視体制を強化しています」
「そうか・・・オーストラリア自体がキメラ情報を持ってないのが問題だ」
「こっちからの情報提供しか有益な情報が無いのも困った物です」
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