第22話 三者三様、個性は大事

第22話


「可愛い義妹ちゃんだね、転校生君。」

「あれが貴方様の義妹兼私の義妹になる娘ね。うん、何処ぞの化け物より立派に妹してるわ。」

「私の妹より妹してるなぁ、義妹ちゃん。」

「お前ら、当然の様に知ってるのな………」


此処まで来ると、逆に凄いよ。


「一応聞くが、どうやって知ったんだ?」

「お願いして、教えて貰った♪」


お前のそれ、チートだね。


「調べたわ。」


成る程、ストーカーかな?ストーカーだったわ………


「我が母に聞いたら、答えてくれた。」


お前のお母さん、何でも知ってる猫耳委員長系な人なの?


「はは、そうかそうか………」


いやぁ、三者三様で面白いな。


個性的で凄く良いぞ。


『違いは間違いじゃない』って、日曜日朝のヒーローも言ってるしな。


うんうん………


「考えるのや〜め〜た。」


これ以上考えると、頭が痛くなりそうだ。


いや、それよりも………


「三葉はお前等の義妹じゃない。の義妹だ。」


────其処だけは譲らない。


「でも、?」

「絶対にならねぇよ。」

「生きてるんだから、可能性は無限だよ♪」


はっ、主人公みたいな事を言いやがって、コイツ………


でも、まぁ、いつかはそうなるかもな………


─────えっ、はぁ?


今、俺は何を思って………


「こら、化け物と二人でイチャつくな!イチャつくなら私にしろよ、ダーリン!」

「いや、イチャついてないから!ていうか、息!顔を胸に押し付けて窒息死させようとするの止めてくれ!」


殺す気か、お前!?


こうなると、役得以前の問題だぞ!?


「ほら、放しなさい睦月さん。それよりも、貴方様。盛るのなら、私としましょう。ちょうど近くに愛を育める場所が在るの。そこで二人だけの愛を作り出しましょう♪」

「さらっとホテルに連れて行こうとするな、高校生!ていうか、力強っ!?」


もう、誰か助けてくれ………


☆☆☆


「はぁ、助かったが、疲れた………」

「お疲れ様だよ、ダーリン♪」

「黙れ、疲労の元凶その3!」


転校生の助力もあり、何とかお姉様から抜け出した俺。


俺はチェリーじゃねぇが、危うく貞操を奪われる所だったぜ………


「残念、では次の機会を楽しみにするとしますね、貴方様。」

「無いよ、無いからね!」


なんで、次こそはチャンスある前提なの、お姉様!?


「じゃあ、私か。我が母と同じ名器だと良いんだけど………」

「違うからな!ていうか、生々しい話は止めてくれない!?」


お前のお母さん、どんな奴なんだよ!?


凄い興味湧いてきたわ!


「幾らでも遊んで良いからね、最終的には私の所に帰ってくれば。まぁ、絶対に帰ってきてくれるんだけどね♪」


世紀末覇王系女子は初めて見たよ、俺………


続く


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