0113 ミルキィとの風呂

 ミルキィが我が家で最初の夕飯を終えると、俺とエレノアとミルキィは俺の部屋へと行く。

な~んか、さっきの話の後だと、ちょっと気が引ける部分もあるが・・・そこは割り切ろう!

うん、俺も欲望に正直だな!


部屋に着くと、エレノアがミルキィに説明を始める。


「では、ミルキィ、御主人様は大変御風呂が好きなので、我が家では大抵は夕食後に毎日お風呂に入ります。

御主人様と我々奴隷は一緒に入って御主人様の体を洗います。

これも仕事のうちです。

よろしいですね?」

「はい」


え?いつのまに我が家にはそういう規則が出来ていたの?

そりゃ確かに何となくエレノアとは毎日風呂に入っていたけどさあ・・・

それ、ミルキィにも適用されるんだ?

いや、まあ確かにそうしたいけどね?

俺が軽く驚いている間にも、エレノアはテキパキと説明をする。


「まずは御主人様のお召し物を脱がします。

これも奴隷の仕事ですが、今日の所は私がしますので、ミルキィも見ていて、覚えてください」

「はい」


あれえ?

俺が知らない間にどんどんミルキィと言うか、奴隷の仕事が増えているぞ?

まあ、確かに今までは嬉しいから服を脱がすのもエレノアにしてもらっていたけど・・・

俺は単にエレノアお姉さんに甘えていただけのつもりだったんだけど?

それって、奴隷の仕事だったのか?

何かそう言われると、ちょっとがっかりもするんだけど?

まあ、仕方がないか・・・


「御主人様のお召し物を脱がし終えたら、次は私達も脱ぎ、一緒にお風呂に入ります」

「はい」


エレノアはいつも通り躊躇なく服を脱ぐが、流石にミルキィは恥ずかしそうだ。

チラリとエレノアを見ると、その堂々っぷりと、巨乳に圧倒された様子だ。

その巨乳と自分の胸を比べて、少々シュン・・・としている。

いや、比べなくていいから!

それ、比較対象じゃないから!

規格外だから!

ミルキィの胸も十分に巨乳です!

私が保証します!

エレノアが巨乳、いや爆乳過ぎるだけです!

安心しろ!おめえが小さいんじゃねえ!エレノアがでかすぎるだけだ!

俺だって、こんなでかい胸の人間は、この世界でエレノア以外には知らな・・・あ、一人いたか?

魔道士のシルビアさんは、エレノアに匹敵する位、大きいなあ・・・押し付けられた事は何度かあるけど、あの胸も出来れば触ってみたい・・・

いや、今はそれはいい!

今は、エレノアとミルキィだ!


それにしても・・・獣美少女の全裸姿・・・恥ずかしそうにしている姿がまた、たまらない。

エレノアより小さいとはいえ、十分な巨乳だ。

頭の上には真っ白な毛と、それにおおわれた狼の耳がピョコンと立っている。

他は特に普通の平人と変わった部分はないが、後ろには白い尻尾が生えていた。

ふさふさして触ったら気持ち良さそうだ。

モフモフ好きな俺としては、たまらなくなってミルキィに尋ねる。


「ねえ、ミルキィ?尻尾に触ってみても良いかな?」

「え?はい、どうぞ・・・」


ミルキィの許可を得た俺はそっと尻尾に触る。


「うわあ・・・」


本当にふさふさして気持ちがいい・・・毛並みに沿って撫でると、ミルキィがビクンと反応する。


「あっ・・・」

「あ、ごめん、嫌だった?痛くなかった?」

「いえ、平気です・・・ただ・・・その尻尾は結構感じやすいので・・・別に大丈夫なので、どうぞ触ってください」

「う、うん・・・」


俺は再びモフモフした尻尾を触る。

俺が尻尾を触ると、軽く、尻尾が揺れる。


「ちょっと尻尾が揺れているけど、こういう時はどんな感じなの?」

「え?揺れてますか?

その・・・自分ではあまり揺らしている気はないので、よくわからないです」

「そうなんだ?自分で揺らす・・・というか、動かす事も出来るの?」

「はい、こんな感じです」


そう言うと、ミルキィは尻尾をゆっくりと左右に揺らす。


「へえ・・・いいな、尻尾があると楽しそうだね?」

「申し訳ありません、私は生まれた時からありますし、周りも全員尻尾がありましたから、ない場合がどうなのか、よくわかりません」


そりゃそうだ。


「いや、別に気にしないで、単なる感想だから」

「はい」

「ありがとう。嫌じゃないならまた触らしてね?」

「はい、いつでもどうぞ」

「うん」


俺が満足した様子を見ると、エレノアも促す。


「では、御風呂に入りますか?御主人様?」

「うん、エレノアも裸のまま待たせてごめんね」

「いいえ、全く問題はございません。

では御風呂に入りましょう」

「うん」


俺たちは三人揃って風呂場に入る。

ああ、美女二人と風呂に入るかと思うと、ワクワクするなあ・・・

やっぱりここは俺にとって、素敵夢空間だよ!

本当に同じ場所でも、ちょっと状況が違うだけで、こんなにも雰囲気が変わるもんなんだなあ・・・

俺は数日前に一人で風呂に入った時の事を思い出すと、改めてその感覚の落差に驚いた。


「どうぞ、御主人様、いつものように腰掛けてください」

「うん」


俺が椅子に座ると、エレノアがミルキィに説明をする。


「ではお風呂に入りましたら、まずは御主人様の体を洗います。

私はこちらがわを洗いますから、ミルキィはそちらがわを洗ってください」

「はい」


エレノアの指示にミルキィはどこまでも従順だ。

エレノアとミルキィが石鹸をつけたタオルで俺の体を左右から洗う。

一方は絶世の美女エルフに洗われて、もう一方は可憐な獣美少女に体を洗ってもらえる・・・

おっほっほ・・・これはまさに極楽気分ですな!

人生、生きていて良かった!

まさか、俺の人生で、こんな気分が味わえる日が来るとは!

あ~もう、これだけでも、この世界に来た甲斐があった!

異世界転生人生万歳!

神様ありがとう!

何回でも感謝します!

最初あなたを疑った私めを、どうか許してください!


 

二人が俺の体を洗い終わり、お湯で泡を流すと、エレノアが再び説明を始める。


「さて、これからが普通の御主人様と違う部分ですが・・・

御主人様?いかがいたしますか?

ミルキィの体を洗いますか?」


エレノアの言葉に俺も戸惑う。

そういやいつもエレノアの体は俺が洗っていたな。

まあ、実際には洗う事にかこつけて、単にエレノアの体を堪能していただけだけど・・・


「え・・と、そうだね・・・初めてだから洗おうかな?」


エレノアの説明と、俺の言葉にミルキィが驚く。


「え?御主人様が私の・・・奴隷の体を洗うのですか?」

「御主人様は博愛な方で、奴隷の体をも洗うのです」


いや、それ違うから!

単に俺がエロい体を触りたいだけだから!

誤解を生む発言はしないでください!エレノアさん!

でもそれをわざわざ自分で説明するのも気が引けるしなあ・・・


「はい、わかりました」


ミルキィもそれで納得するな!

しかし、確かにミルキィの体は俺自ら洗ってみたい。


「うむ、では洗うとするか・・・」


偉そうに格好をつけて、俺はミルキィの体を洗い始める。

その間にエレノアも自分の体を洗う。

あれ?エレノアは自分で洗っちゃうんだ?

まあ、二人も洗っていると、確かに時間もかかるし・・・いいか?


俺はミルキィの体の隅から隅まで洗う。

場所によっては、ちょっと悶えたりするが、容赦はしないぜ!

胸も二の腕も、太ももも、全て余すところなく、全身を洗わせてもらうぜ!

覚悟しな!御嬢ちゃん!へっへー!

うん、あまり変な事考えながら洗うと、顔に出るし、下品だからやめておこう・・・・

普通に洗うよ?

普通にね?

・・・とは言っても、やはり柔肌を洗うのは興奮するな~

ミルキィが時々、あん・・とか小さく呻くから余計だ!


・・・ふう・・・色々と危なかったが、何とかミルキィの体も無事に洗い終えた。

体を洗い終わると、いよいよ湯船に入る。

当初の計画通り、湯船には7・8人までは入れる設計にしてあるので、3人くらいは、もちろん余裕だ。

俺が中に入ると、続けて、エレノアとミルキィも入ってくる。


「ふう~気持ちいい・・・」

「はい」

「ええ、とても気持ちがいいです」


俺たちが風呂に浸かってゆったりとしていると、目の前をハムハムが泳いで通り過ぎていく。

何故か木で出来たビート板のような物を前足で器用に持っていて、楽しそうに泳いでいる。

あれれ?こいつ?いつのまに風呂に入ってきたんだ?

それにそのビート板みたいな物は、一体どこで手に入れた?

ひょっとして俺たちが入る前からここに入っていたのか?

・・・まあ、いいか?

邪魔にはならないし・・・

ハムハムも楽しそうだし、ミルキィもそれを見て面白がっている。


仲良く三人で湯に浸かっていると、ミルキィが感慨深げに話す。


「私はこんなお風呂には初めて入りました」

「まあ、一般家庭で、こんなに大きな風呂は珍しいだろうね」

「はい、私の村にはこんな御風呂は、どこにもありませんでした」

「ミルキィの村のはどんなのだったの?」

「木の板で作った小屋に枝葉を敷いて、そこで湯を沸かして蒸気を流し込みます」


ああ、いわゆるロシアとかフィンランドみたいな形式の蒸し風呂か?


「なるほど、むしろ僕はそっちを経験した事がないから今度一回入ってみたいね」

「ええ、その時は御説明させていただきます」


俺たちはゆったりとした気分で風呂を出た。

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