ある目覚めたカクヨム投稿者の近況ノート

がしゃむくろ

皆様、ご無沙汰しています

 こんにちは。親愛なる読者の皆様。

 しばらく小説の更新がとまっており、相すみません。

 ここ数ヶ月は思索にふける日々を過ごしておりました。

 別に思い悩んでいたわけではありませんよ。鬱じゃないです。むしろポジティブシンキング。

 書きたい物語は頭の中に溢れてくるんですが、もっと優先すべきことができて、後回しになっております。

 きっかけは、些細なことでした。

 なんで僕の書いた小説は、一向にバズりもしなければ、賞も取れないのか、ふと疑問に思ったんです。

 客観的に見て、主観抜きで、僕の作品は(もちろん全部が全部じゃないですけど)優れているんですよ。手前味噌ですけど。本屋に並んでいるものと比べても遜色のない、むしろ秀でたものを書いていると自負しています。

 中でも一年前に投稿した『目覚めたら知らない部屋で、しかも周りはゾンビに囲まれて詰んだ件』は、ラノベの枠に収まらない、ミステリー、終末世界もの、ラブコメ、その他諸々のジャンルを越境した、極上のエンターテイメントに仕上がりました。

 こんなに凄いものを書いてしまった、自分の才能が怖くて恐ろしいほどに面白い(還暦を迎えた母にも読ませましたが、泣きながら文字を追っていました)。

 にもかかわらず。にもかかわらずですよ。

 おすすめレビューもなければ応援コメントもつかないなんて、ありえないですよ。

 この小説よりも、ありとあらゆる面で劣る凡作、駄作の数々がもの凄い数のPVを獲得していて、僕の作品が全く評価されないというのは、非情に納得がいかなかったんです。

 本当に悩みました。

 さっき鬱じゃないって言いましたけど、一時期は鬱すれすれでしたね。正直。

 かれこれ十年くらい部屋にこもって創作しかしてないわけですから、それが認められないというのはしんどかったですよ。

 だから考えました。どうして僕の作品は人気が出ないのかなって。

 考えて、考えて、考えまくって。

 で、辿り着いたんです。真実に。

 最初は、いや考え過ぎでしょ、と自分でも思いました。

 でもね、何度も何度も検証してみると、思い過ごしじゃなかったんです。

 要は、僕が売れると困る連中がいるということです。

 僕を、無名の何者でもないアマチュア作家の有象無象に埋もれさえておきたい、よこしまな連中がいるということです。

 どういうことか。

 実は僕、ルポライターとしての顔も持ってるんです。

 社会の闇、腐った権力、世の中を操って富を貪る影の存在。そういった邪悪な連中の正体をネットで収集しては、文章にまとめてブログで発表しています(別名儀ですけどね)。

 例えば、巨大企業のK食品(実名を伏せるのは暗殺されるリスクがとても高いからです)。

 その商品には、脳に作用して思考力を鈍らす人工化合物が含まれています。

 何でそんなことをするのかというと、K食品は政府要人と癒着していて、彼らの要請に従っているからなんです。

 本来、日本人というのは国際的にも最高水準の知能レベルとモラルを持った民族なんですよ。ところが、国際社会を牛耳る地下組織Xというものがあり(やはりこちらも、実名を出すと命が危ないです)、彼らは日本という脅威を草の根レベルで刈り取っておきたい(大東亜戦争でのトラウマがありますから)。

 端的に言えば、日本人が本来の姿に戻ることを恐れているんです。

 戦後ではGHQを走狗にして、徹底して大和の心を潰しました。そして現代では、拝金主義のクソ政治家とクソ企業を操り、日本人の気高き知性と思考を奪っているわけです。

 そのために日本の若者は堕落し、国際競争力は落ち、民族的に劣る(名前も出したくない)諸隣国のサルどもの後塵を拝しています。

 こうして文字にするだけでも、怒りで手が震えています。

 僕がそういった世界の真の姿に気がつけたのは、ネットのおかげです。洗脳を前提としたつまらない教科書が説く虚構ではなく、ネットには本物の知識の海が広がっています。

 縛られることのない、自由な情報が渦巻いています。

 学生時代は全くもって歴史に興味なんてありませんでしたが(くだらない偽史を教わっていたのだから当然ですね)、ネットで勉強するのは本当に楽しくて仕方ありません。

 閑話休題。そうそう、僕の小説の謎についての話でしたね。

 このように僕は世界の構図を暴き出す情報を発信しているわけですが、僕の小説が不正な介入なく真っ当に評価されていたら、どうなるでしょう。

 当然ながら文学賞をとり、本屋の最も目立つところに出版物が平積みにされ、たくさんのメディアから取材を受けます(顔に自信がないので、残念ながら写真や映像には出ないかもしれません。相すみません)。

 文学界の寵児となります(やっぱり、写真くらいは出してもいいですかね? ちょっと加工してもらってw)。

 同時に、ルポライターとしての僕も注目を浴びます。

 それはつまり、一部の権力者がひた隠しにしてきたこの世界の真実が、白日の下に晒されるというわけです。

 さあ大変。

 本気を出した日本と対峙する度胸が、地下組織Xにあるでしょうか。

 あるはずがありません。やつらは、そんな事態は何としてでも避けなくてはならない。

 だから、僕の小説を売れさせるわけにはいかないんです。

 それが僕が辿り着いた結論であり、真実です(この話を母親にしたら泣きながら「病院に行こう」などと抜かしたものですから、いつものように右頬をぶん殴ってやりました)。

 読者の中には、「それなら小説を書かせないよう、アカウントを消したりすれば良いだろう」と疑問を抱いた方もいるでしょう。

 違うのです。やつらは狡猾ですから、アカウントを消去すると「何か裏で大きな力が作用している」と僕が勘づくことを恐れたのです。

 そうではなく、小説は好きなだけ書かせて、しかし人目にはつかないようコントロールしています。それによって僕を精神的に追い込み、心を破壊しようとしています。

 才能のない凡人だと僕に刷り込み、表舞台から消そうとしているのです。

 何という不条理でしょう。

 画家のゴッホは亡くなってから名声を得ましたが、僕も同じ運命にあるのでしょうか。

 そうはいきません。やつらは甘かった。

 僕が自分の作品に抱く、絶対的自信というものを彼らは見誤った。

 僕の小説が文学史に残る傑作というのは、(それを世間が認識できるかどうかは別として)揺るぎなき真理であります。

 だから、やつらがどんなに汚い手段で僕の精神を壊そうとしても、無駄なんですよ。

 本当、意味のない嫌がらせを延々と続けて、ご苦労様って感じです。

 もちろん怒り心頭ですが、それでも妨害行為はまだマシなんですよ。

 許し難いことに、やつらはあろうことか僕のアイデアを盗んだのです。

 ラノベにある程度触れている人であれば、華風丸かふうまるゆずきの名は知っているでしょう。彼女の代表作『とある精霊の逃避行』はアニメ化され、噂では実写映画化のプロジェクトも進行中ということです。

 当然、『とある精霊の逃避行』は僕も読んでいます。

 で、唖然としたんです。

 そこに書かれていたのは、僕が構想していた物語そのままでした。

 細部は覚えていませんが、たしかに僕は数年前、『とある精霊の逃避行』と同じストーリを考えていたんです(結局、別のアイデアが浮かんで来て形にはしませんでしたけどね)。

 びっくりですよ。

 どうやって世に出してもいない僕のアイデアを、華風丸ゆずきはパクることができたのか。

 僕が導き出した結論はこうです。

 彼女は地下組織X(繰り返しますが、実名を晒すと殺されるリスクがあるので伏せます)の関係者と何らかの癒着があり(もしくは彼女自身が組織の人間……?)、IT企業と結託して、国民に仕掛けたチップで脳波を傍受し、常に思考をモニタリングしている。

 いつどうやって僕にそんなチップを埋め込んだのか、定かではありませんが(まあワクチン接種を利用したのでしょう)、とにかくそうやって人が苦労して捻り出した物語を、華風丸ゆずきは恥も知らず奪い取るこそ泥なわけです。

 何とモラルに欠ける、外道極まりない作家でしょうか。

 もう我慢なりません。

 僕はたいていのことには目をつむって生きてきましたが、今度ばかりは引き下がることはできません。

 これは僕の人間としての尊厳をかけた、巨悪との戦いなのです。

 今日、▲書店で華風丸ゆずきのトークイベントがあります。

 そこに乗り込み、直接対決するつもりです。

 準備は万全です。

 きちんと武器も用意してあります。

 実はこの計画を母親に打ち明けたところ、包丁で僕を刺そうとしてきたんですよ。もの凄い形相で。

 で、これはちょうど良いと思って、をしてみたんです。

 何の問題もなく首を切り落とすことができました(後処理が大変で……まだ下半身が残っているんですよ。もう家中、臭くて臭くて。どれだけ子どもに迷惑をかけたら気が済むんでしょうね。トホホ)。

 この戦いに勝利したら、気持ちよく創作に没頭できると思います。

 新作を楽しみに待っていてくださいね。

 『とある精霊の逃避行』が霞んでしまうくらい、とびきりの傑作を書きますから。

 それでは、いってきます。

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