第44回 帰ってきた熊本競輪場

 久しぶりの更新になります。季節は夏真っ盛り。そして、2024年も折り返しを過ぎています。

 そんな中で今回は7月に本場開催を再開した熊本競輪場の話題をお送りします。


 熊本競輪場は熊本県熊本市にある競輪場です。しかし、2016年4月に発生した熊本地震で大きな被害を受けました。

 競走路バンクや場内の建物が大きく破損。本場でのレースは不可能な状態になってしまいました。

 この熊本地震が発生するまで、熊本競輪場は国内でも数少ない500バンク(1周が500メートル)の一つでした。ゴールするまでの最後の直線が長く、そのためファンや選手たちからは『滑走路』とも呼ばれていたほどです。


 そして、再開までの長い道のりが始まりました。2016年4月の被災後、再建の費用はおよそ53億円必要になりました。

 今年の6月にリニューアルオープンを迎え、地震から8年3ヶ月経過した先月せんげつ20日から22日までの日程で本場開催が再開になったのです。

 再開にあたり、今開催は『能登半島支援・熊本競輪再開記念』と銘打たれました。熊本競輪場の再開を記念するだけでなく、今度は熊本競輪場が地震で被害を受けた能登半島を支援するという側面も持っていたのです。

 また、今回の開催は熊本競輪の再開一発目のレースというだけでなく、登場する選手も豪華なので注目されていました。

 今年6月の高松宮記念杯競輪GIで特別競輪を初優勝した北井佑季きたいゆうき選手。地元熊本の若手・嘉永泰斗かながたいと選手。そして、熊本のタイトルホルダー・中川誠一郎なかがわせいいちろう選手、中本匠栄なかもとしょうえい選手が登場。それに何よりも、今開催に参加できた選手たち全てが特別な体験をできたでしょう。


 新しくなった熊本競輪場、最初の優勝者は地元・熊本県の嘉永泰斗かながたいと選手でした。決勝戦では今年、新たにタイトルホルダーに加わった北井佑季きたいゆうき選手を打ち破っての優勝。嘉永かなが選手にとっては嬉しい優勝となりました。


 地震で大きな被害を受けた熊本競輪場。その事実は地元・熊本県所属選手だけではなく、全国の選手が知っていたはずです。再開までの8年という時間は長かった。一時は競輪場の再開も危ぶまれました。

 そんな中で迎えた2024年の7月。ここ126年で最も暑かった今年の7月。時代は平成から令和になって6年が経っていました。『Re:スタート』というキャッチフレーズのもと、新しくスタートを迎えた熊本競輪場。2026年2月には『Re:スタート』した熊本競輪場にて全日本選抜競輪GIの開催も決定しています。

 沢山の選手とファンの想いを乗せてスタートした熊本競輪場。そんな熊本競輪場に大注目であります!

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