第18回 今年、全てのGIが終わりました

 というわけで、昨晩(11月27日)GI競輪祭の決勝戦が終わり、優勝は新山響平選手(青森県)でした。彼が今年の競輪GPへの最後の切符権利を手にしました。


 これにより、今年の競輪GP(平塚競輪場)を走るメンバーと、来年(2023年)の競輪選手の最高ランクであるS級S班の9名が確定しました。それを今日(11月28日)時点の賞金獲得額順に確認してみましょう。


 1位:脇本雄太(福井県) 181,991,300円 ☆☆(日本選手権ダービー、オールスター)

 2位:松浦悠士(広島県) 147,957,900円 ★(サマーナイトフェスティバル)

 3位:古性優作(大阪府) 139,186,300円 ☆☆(全日本選抜、高松宮記念)

 4位:郡司浩平(神奈川県)113,532,600円 ★(共同通信社杯)

 5位:守澤太志(秋田県) 106,494,900円

 6位:佐藤慎太郎(福島県)105,146,200円

 7位:平原康多(埼玉県) 93,508,000円

 8位:新田祐大(福島県) 83,320,000円 ☆(寛仁親王牌)

 9位:新山響平(青森県) 76,241,000円 ☆(競輪祭)

(☆マークは、GI優勝を表しています。★マークはGⅡ優勝を表しています。)


 ちなみに、賞金ランキング10位の清水裕友選手(山口県)は、賞金獲得額が『76,009,500円』でした。昨晩、競輪祭・優勝をした新山響平選手との差額は、僅か『231,500円』。


 例え、清水選手が賞金額で新山選手を上回っていたとしても、競輪祭・優勝者(GI優勝者)という選考基準が最優先されるため、清水選手は競輪GPへの権利を得られません。それだけ今年の競輪界の戦いは熾烈だったと言えますし、清水選手の悔しさは計り知れないでしょう。


 また、賞金ランキングベスト9をご覧になれば一目瞭然ですが、今年は今日(11月28日)時点で、獲得額が1億円越えの選手が6名もいます。

「第12回 もうすぐ今年最後の『競輪祭・GI』」でも述べたのですが、今年は競輪GP前で、獲得賞金額が1億円越えの選手が複数います。それは今年から特別競輪(GI)と準特別競輪(GⅡ)の賞金額が全体的アップした影響だと指摘しましたが、やはりそれが顕著に表れています。


 そうなると、来年の賞金ランキング争いも激しくなりそうです。GIやGⅡでの優勝無しで競輪GPを目指すとなると、来年以降は獲得賞金額が少なくとも8000万円は必要でしょう。

 さらに今年の賞金ランキングを見てわかるように、8位新田選手、9位新山選手のように獲得賞金額が8000万円前後でも、GI優勝をしていれば、それでGPへの権利獲得です。来年以降、賞金額8000万円以上でもGPを逃す選手が出る可能性があるでしょう。


 競輪GPは1年の総決算です。が、同時に彼ら9名の戦士たちは、もう来年の戦いを考えているでしょう。GP出場を決めたら、その先にはもう来年(2023年)が迫っています。

 他の選手や、スポーツ記者、そして、お客様から『強い、強い』と評価されていても、GIやGⅡで優勝できるものではありません。『強い、強い』と評価されていて、未だにタイトルを取っていない選手の方が多いのですから。


 ここから今年の競輪GP(12月30日)までは、1カ月はあります。9名の戦士たちは、今年の最後決戦地・平塚競輪場に向けて調整に向かうでしょう。そして、競輪ファンにとっても、誰が栄冠を手にするのかを考える1カ月になります。

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