第2回 6日間もやるの?

 毎年6月に開催されている高松宮記念杯競輪GI。これが来年(2023年)から4日制から6日制になるというニュースに触れた。正直、6日間もやる意味があるのだろうかと思ってしまった。


 競輪界はここ数年でルールや開催日程の変更が試みられている。しかし、今回のニュースは「うーん・・・」と思わざるを得ない。


 何のために6日間も開催するのかが、私には理解できない。


 現在、特別競輪(GI)は、1年に6大会ある。2月の全日本選抜競輪、5月の日本選手権競輪ダービー、6月の高松宮記念杯競輪、8月のオールスター競輪、10月の寬仁親王牌、11月の競輪祭だ。

 このうち、既にダービー、オールスター、競輪祭の3大会が6日間開催になっている。

 ここ10年で、6日間開催だったのは日本選手権競輪ダービーだけだった。しかし、ここ数年で、競輪祭とオールスター競輪が6日制のナイター開催になった。

 競輪は好きだし、特別競輪ビッグレースの開催のときにはワクワクする。しかし、客にとっても、選手にとっても、6日間も開催されるのは長い。


 特別競輪に参加できるS級上位の選手達は、普段から練習に励み、特別競輪での優勝を目指して頑張っている。そのために、特別競輪の開催に向けて調をしていく。特別競輪のときに、最高のコンディションで戦えるように練習量やトレーニング内容を整えるのだ。


 しかし、競輪選手にとって特別競輪だけが全てではない。それ以外にも、通常開催(S級シリーズ)や、記念競輪(GⅢ)、準特別競輪(GⅡ)もあるのだ。それらの開催を含めて、競輪選手は戦っていかなければならない。そうすると、6月の高松宮記念杯競輪までもが6日間開催になるのは、選手にとって負担増でしかない。


 これまでは日本選手権競輪ダービーだけが6日間開催だった。競輪選手にとっても、競輪ファンにとっても価値のある最高峰の開催だった。だが、今年の時点で6日間開催の特別競輪は3大会。これに加えて高松宮記念杯競輪までもが6日間開催になるというのだ。

 なんだか、特別競輪の価値が薄れていくような気がしてならない。この調子では、全日本選抜競輪も寬仁親王牌も、いずれ6日間開催になることを覚悟せねばなるまい。


 客にとっても特別競輪が6日間の開催は長いし、厳しい。理由は簡単。

 特別競輪なら、ファンは勝負しに競輪場へ行く。場外発売へ行く。ネット投票する。だが、6日間も開催されると、への負担が大きいのだ。勝てばいいじゃないかって?そんなに世の中、上手くはいかないんですよ。

 高松宮記念杯競輪を6日制するなら、経済産業省には競輪ファンへの『競輪勝負給付金』の給付をご検討願いたい。

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