第6話 運命の出会いなような気がした酔っ払い
車体価格120万円までで、3車種に絞って探していたおじさんに、中断証明消滅の期限は刻々と迫る。
とりあえず週末に見に行こうと三台くらいに絞った金曜の夜、18時に加齢にゲットワイルド退勤。
行きつけのバーでアードベックをナメナメする酒クズムーブをキメていたおじさんは、いったん車種絞り検索をやめて、120万円という価格だけ絞った状態でカーセンサ〇を眺めていた。
そこに颯爽と現れたグレーのタヌキ顔、それがN-WGNの”ぽん太”であった。
いや、お前昨日までそんな値段でいたっけ? つーか120万切れるようなN-WGNとかどうせ過走行車でしょ? あれ? ディーラーとりあつかいやん?
走行距離3,400キロ、2021年8月登録の試乗車、見た感じフル装備である。
いや、お前安すぎない? そう思うと同時に、こうも思った。
うん、これは俺が買うべくして出てきたやつ。きっと運命の出会い。
ほろ酔い加減で気が大きくなっていたおじさんは、「この車まだありますか? あれば見たいのですが?」と、販売店にメッセージを打ち込むのだった。
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