社会主義者による国家

荒廃している…美しい街は壊れたな…まあ責任は俺にあるがな。


「なあ。グリモワール頼みたいことがあるんだが。」

「なんだ?」

「他の貴族に対して降伏勧告をしてね。」

「いいけど反抗した場合は?」

「銃殺して首をさらしておけ」

「ok。けどワルサー自身でできないか?」

「まあそうなんだが気になる事があってな。

ペテルブルグ大公国に向かおうと思ってな。」

「かなり遠くの国になぜ?」

「興味だな。俺たちと同じような奴らが革命を起こした国だ。」

「1か月はかかるんじゃないか?」

「まあそうだな。」

「じゃあ、俺はどうすりゃ」

「俺の言った通りに進めれば大丈夫だ。ほら書類を渡すよ。」

「ok」


ペテルブルグ大公国で反乱を起こした奴ら…気になるぞ…

奴らが出した本がここにも回ってきたがあれはまさしく社会主義

だ。明らかにその政治思想は早すぎる。資本主義が反映して

無いのに。恐らくは俺と同じく転生者か転移者だ。

じゃなければ魔法に対するパワーを超えた武器の生産はまだ

作成できない。オーパーツなんだ。


「ワルサー」

「ん。なんだメルティ。」

「私も一緒に行ってよろしいでしょうか?」

「まあいいぞ。」


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3日後…


「まあ今から敵国に入るぞ。」

「ガルニア帝国に入るの怖いですね…」

「民間人は殺すだけ無駄だろどうせ。やるなら貴族をやる。」

「まあ…そうですけど…」

「気にしても無駄だぞー。」

「ガルニア帝国兵だ!検閲をする!武器は押収させてもらうぞ

!」


俺は火薬銃を渡す。


「これでいいでしょ?」

「okだ。」

「まあ。あれ以外に武器はあるんだが。」

「え?何か持ってきたんでしょうか?」

「あるぞ。」


そういいながらボックスに隠された自動拳銃を取り出す。


「この小さいのが銃何ですか?」

「片手に持てて打てるようにした拳銃だ。」

「へえ~」

「まあ反動が強すぎてとても片手で打てないが」


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3週間後…


「案外と早く着いたな。」

「そうですね。」

「凄いな…どこもかしこもぶっ壊れてる街だな。」

「そうですね。」

「ヴラドレン=ヴラジーミロヴィチ=アバーエフに会えないか!」

「ええ。まあ会えますけど貴族派のスパイではないですよね?」

「俺はスパイじゃないぞ。外交官だな。」

「外交官ですか。お待ちください。呼びますので。」


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数分後


「ええとワルサー殿ですね?私がヴラドレンです。外は傍聴

されかねないので。」

「分かった。ここら辺は寒いからありがたい。」

「あなたはフランソワ王国の外交官でよろしいですね?」

「ええ。まああなたの国と同じように内戦中です。」

「…!そうなんですね!」

「まあ。あなたとは政治思想は違いますがね。」

「民主資本主義ですね?」

「ええ。」

「アメリカのようだ…」

「アメリカ?…あんたは転生者か?」

「!!!何故わかったんですか?!!!」

「まあ実は言うと私も同じでね。日本出身なんですよ。年代は

2012年で肺癌で死にましてね。」

「そうですか。私より未来ですね。私はアメリカ出身で社会主義のサークルで活動してた時に銃殺されたんですよハハハ。」

「もしかして冷戦してた時期か?」

「はい。」

「個人的な話はあとでしましょう。今は政治の話し合いをするべきでは?」

「まあそうですね。」

「私としては今、私の国とガルニア帝国でドンパチしてるじゃないですか。」

「そこでガルニア帝国に対する同盟が欲しくてね。そっちも領

土問題ありますよね?そこで同盟が欲しくてね。」

「こっちには旨みがないのでは?」

「そうですね。ここ20年間の技術を共有でどうでしょう?」

「まあ。それならよさそうですね。いいでしょう!」

「ではまとまりましたね。取り敢えず書類を書いたのでサインを

お願いしますね。」

「分かった。」

「終わりましたね。後個人的な話なんですが今の時代に核兵器は

作らない方がいいです。戦争に対する倫理観が中世なので技術

を盗まれて秒で核戦争になると思うので今は作らないように

しません?」

「そうしておくよ。」

「これは単なる会話だから守らなくてもいいけどその可能性

込みでやらないと駄目だと言うよ。」

「ああ。」

「おし!終わったー。」

「終わりました?ワルサーさん。」

「いやー。失敗したらこの国の運命が左右されるレベルの

事だからすげー緊張したわ。ついていったのあれやな。なんか

おごるよメルティ。」

「あ。ありがとうございます。」


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裏話:山積みの書類


俺はグリモワールだ。ワルサーに頼まれて書類に書いてあること

をやってくれったあるけど何!?この量!!

全部俺にやれってか!いくら何でも過労死する!

えーとまず新大陸のブリティア王国の植民地の反乱支援???

次に軍隊の編成???貴族派の鎮圧???国籍整備???

インフラ整備???武具の大量生産???兵器類の研究???

国会政治の作成???

いくら何でも多すぎる!!!

「グリモワールさん手伝いましょうか?」

「宮廷魔術師の…誰だ?」

「自己紹介してませんね。私はルシェールです。」

「ありがとう…助かる…」

「とんでもない量ですね。分業しないと駄目ですね。」

「鬼だよワルサーは」

「否定はできませんね。」


お互い笑いあった。


「やりますか。」

「ええ。」

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