第13話 マリンの苦悩(1)

「なにもできなかった、、、。」




二日前のボスとの一戦。憐也が最後倒してくれたけど、私は何もできなかった。ただの足手纏いになってた。




「私の魔法が通用しないなんて」




憐也とパーティを組んでからというもの、ここまで己の無力さを思い知ったのは初めてだ。




「私も強くならなきゃ」




ホテルのベットでそればっかり考えていた。




「でもどうしたら強くなれるかしら。魔法なんて一から覚えようなんて思ったら時間がかかりすぎるし、、誰かの魔法を覚えるにも、教えてくれる人なんて、、、」




そんなことを考えながら、街を歩いていると、




「あれは、、、ラビアさん!?」




有名なミカエレギルドのトップ攻略者の1人の魔道士ラビア、、、あの人なら!




「すみません!少しお時間いいですか!」




「どうしたんだいお嬢さん。あいにくあまり時間がないんだ。手短に頼む。」




「あの、私に魔法を教えてくれませんか!」




「面白いことを言うね。遊びに付き合っている暇はないんだ。じゃあね」




「遊びじゃありません!」




今までにだしたことのない声の大きさがでた。




人と話すのが苦手で、それでも憐也の足手纏いになりたくないし、仲間を守れるようになりたいしで必死だった。




「ほう。どうして魔法を教えて欲しいんだい?」




「強くなりたいから、、!仲間を守りたいからです!」




「そうか、、、。わかった。」




「いいんですか!」




「明日の早朝、ダンジョン近くの時計台に来なさい。話はそれからだよ。」




といって去って行った。最後少し笑っていたような気がする。




こうして、私のラビアさんによる魔法特訓が始まったのだった。

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