第10話 五階層(1)

「これから五階層に行きたいんですけど、、」




俺は換金所の職員に朝早くから報告に来ていた。ちなみにマリンはいない。準備に時間がかかるそうだ。




「五階層ですね。現在、ボスが復活したという報告はありません。倒されてから4日なのでまだ大丈夫かと思います。」




「分かりました。ありがとうございます。」




マリンと合流する前に、一度雑貨屋に装備を整えに行くことにした。




「おじさん、今から五階層に行ってくるよ。」




「五階層!?ボスフロアじゃねーか!大丈夫かよ。」




「大丈夫だよ。今ボスはいないみたいだし。」




「そうか。なら大丈夫か。」




「ところでミズキは?」




「ん、でてこねーな」




おーい、ミズキ!とおじさんがよんでも出てこない。




まあ、そういう日もあるだろう。




「じゃあ、行ってくるよ。」




「気をつけてな」




「よし、行きましょう!」




ばっちり準備を終えたマリンと合流し、俺たちは五階層へと向かった。






「本当にやるのか?」




ローブをかぶった男が聞く。




「ああ、どうやら今回の覚醒者はあいつのようだ。」




こちらもローブをかぶった男が答える。




「そうか、わかった。」




それだけ言うとダンジョンの闇の中へ消えていった。




「せめて死なないでくれよ」

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