友達

第17話

「こんにちは…あのー」


友達のバイト先にきちゃった。だって保科がちゃんと連絡しろって言ったから。もう、私はお家があるからいいよって言わないと。


「なんですか?」


居酒屋だからオープン前。友達は今日仕事かもわからないのにやってきた。この人はお偉いさんかしら?


「あ!もも!」


およ。友達がそこにいたみたい。


「どうしたの?え!なんでここに?バイト決まった?」


「そ、そのことなんだけど…今、施設は追い出されてて…」


「え!?3月いっぱいじゃなかったの?」


「そうなんだけど、それで…」


「…準備はいいから、この子としっかり話をつけてきなさい」


「あ、ありがとうございます店長!もも、うちで話そう」


「…」


仕事の邪魔になっちゃった。

友達の家は、保科と住んでるお家よりぼろぼろであった。


「もも、あと何日かしたら来ると思ってたけど、もう来るなんてびっくり」


「仕事、邪魔してごめんね」


「いいよ。さ、上がって」


…なんにもない。物が全然なくてすかすかしてる。


「水でいいかな」


「あのね!私、ここには住まない」


「え…?」

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