第11層 三人パーティー
第11層
ニオと合流した次の層で、ステラ達は、ライドと合流を果たした。
なぜかニオとはぐれていたライドは、色々あって転移トラップを踏んでいたらしい。
「かなーり。大変だったわけよ。しかも、次の階層に飛んじまうって、俺ってなかなかの不運みたいだわな」
「うーん、ニオは不運っていうより悲壮感って感じがするけどねライド君のは。故郷にいた時も濡れ衣きせられてたり、家族が牢屋に繋がれてたり色々あったしねー」
ニオ達は何でもない事のように談笑しているが、ステラにとってはなかなかの過去だった。
そういえば、「ダンジョン入るはめになる王女様もなかなかだと思うけどねー」とニオに返された。
三人パーティーになったところで、戦闘に余裕がでてきた。
「私が前に出るから、二人ともフォローお願いね」
「りょーかい。ニオがんばっちゃうよ!」
「へーい。またお仕事がんばりますか」
他のパーティーに臨時に加入していたライドはなぜかげっそりしている。
周囲に警戒するのも交代でやればよくなったので、疲れがたまったら休むことができるようになったのもよいところだった。
「ねー、ライド君は今までどんな感じだったの? ニオは久しぶりにあの人に会ったから良かったけど」
「あー、あの全人類のお兄様ね。俺の所は、変な奴にとっつかまって大変だったマジこれ」
「どんなの?」
「やけに自信満々な奴に拾われてパーティー組んでたのはいいんだけど、こいつがひどいのなんの。荷物持ち、索敵、マッピング、料理当番、見張り、雑魚モンスターの露払い。ボロ雑巾のようにこき使われたぜ」
「うわぁ」
ニオが引いていたが、ステラも引くようなブラックな環境にいたようだ。
さすがに同情したニオが、ライドの頭をなでて慰めていたが、それは追い打ちにしかならなかったようだ。
弟枠になる事は不本意らしい。
ステラにとっては、何のことか分からなかったが。
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