第3話 冒険者デビュー
ーー 冒険者デビュー。
この世界では、13歳から半分大人のような扱いを受ける。
冒険者家業も同じだ、13歳になれば正式にギルド会員になることができ、どこの国へも移動が簡単になる。
俺は予備の刀とナイフを数本鍛えてから、冒険者ギルドに向かった。
ドアを開けて建物に入ると、大柄な男たちがざわついていた。
「おい聞いたか、森でゴブリンの集落が殲滅させられていたようだぜ。周囲を含めると100は超えていたと言う。それが全て一刀のもとに切り殺されていたそうだ。」
「そりゃどう言う意味だ、1人でやったとでも言うのか。」
「まさかな、だが同じ流派の剣士が腕試しで襲ったのじゃねえかと噂だぜ。」
と、この前そのままにして、森を出たのがまずかったか。
話を小耳に挟みながら、アレフは受付に向かう。
一つの受付カウンターに声をかける、
「冒険者登録をお願いしたいんだけど。」
顔を上げる受付嬢はとても可愛い女性だった。
「はい少々お持ちください。」
と笑顔で言われ素直に待つ俺。
暫くすると紙を差し出され
「これに必要事項を記入してください。」
と言われ記入始める。
記入が終わり紙を戻すと、受付嬢は
「これに手をおいてください。」
と水晶のような玉を差し出した、右手を置くと眩しく光った。
「魔力もかなりあるようですね。このカードに血液を垂らしてください。」
指先を切り血を垂らすと、カードが登録された。
「これをどうぞ、おめでとうございます。今日からギルド会員です。自分に合った依頼を受けるようにしてくださいね。」
とFと記載されたカードを渡してくれた。
依頼が張り出されている壁の方に向かう、身入りの良いものは既に他の者が受けている。
ここに残っているのは、金額の低いのに危険か、汚い面倒臭いものと決まっている。
[オークを見かけた、現地調査。]
と言うのがあるな、これを受けるか。
依頼書を手に取り、受付に持って行き依頼を受理する。
場所は東の森のようだ。
東の森のオーク。
東の森に向かう。
この森は大きく深い、魔物も強く多くなものが多く存在する。
その中で人型の魔物の一つにオークが存在する。
オークは身長2〜3mの大型の魔物だ。
強くなるほど大きく、群れを作って生活をする。
群れが大きくなると纏めるオークが種族進化するためその前に殲滅する必要が出てくる。
今回もオークが群れを作っているとの情報を受けたギルドが、依頼を出したもので受理は自由であるが報酬はそこまでよくない。
アレフは、1人森に入る。
先日のゴブリン集落の殲滅でかなりレベルが上がったことから、オークでも何とかなるだろうとの考えだ。
先ずは単独のオークを探すが、基本オークは複数で行動する。
最小が2〜3なのだ、仕方がないので2頭のオークを探しているとちょうどいいのが見つかったが、近くに3頭のものがいる。
素早く2頭の方に走り寄ると背後から一頭の首をはねる、気付いたもう1匹が振り向き声を上げる。
素早く喉を切り裂いた後、心臓を突き刺しとどめを刺す。
近くの3頭が近づいてくる。
素早くその場を離れて、様子を見る。
他の群れはいない、そこで弓を使い一頭を狙い撃ちする。
首に突き刺さるが致命傷にはならなかったようだ、鋭い悲鳴をあげるオーク。
連続で射た弓が眼球を抉り脳に達したか、ドット後ろに倒れる。
場所を変えながら近づき、後ろから一頭のオークの背中から刀を突き入れる。
もう一頭が気付き棍棒を振り下ろしてくるのを、刀を手放し間合いを取る。小刀を抜くと次の攻撃を躱しながら腕を切り落とす。
棍棒ごと切り離された腕の痛みに転げ回るようになるオーク。
刀が刺さったままのオークから刀を抜き取り、転げ回るオークの首を刎ねる。
周りの気配を探るが問題ないようだ、オークは肉もうまければ魔石と言って心臓付近に赤い石を持つ。
胸を抉り魔石を回収する。
ここでレベルアップ。
その場を移動して次のオークを探すが、3頭が最小で近くに他の群れが複数いる。
どうやらかなり大きな集落を作っている可能性がある。
少し離れたグループを襲うようにしながら、森の奥へと進む。
ここまでに倒したオークは20頭あまり。
集落が見えてきた、先日のゴブリンとは格段に大きさが違い柵も頑丈そうだ。
ざっと数を数えると150頭いる、外をうろついているのを加味すると200は硬いだろう。
地図に場所を記入し、出入り口や地形を記入して依頼は終了だ。
帰りながらオークを狩って戻り、合計30頭のオークを討伐して戻る。
肉は一頭分のみ。
オークを担いでギルドに戻ると、少しざわつく。
受付に依頼完了の記入した地図を提出し報告をする。
その後買取に魔石と担いだオークを出すと。
「受け取り証を出しとく少し待て」
と言われ、受付嬢が呼ぶのに気付き戻ると。
「ギルマスが話を聞きたい言っています。こちらです。」
奥に案内された。
「おお、お前が報告者か。助かった詳しい意話を聞かせてくれ。」
「メモには150〜200と書かれているが、その根拠は?」
「集落で数を数えたところ約150、周囲が30頭ほど狩りましたがまだ数十頭いたのでこの数です。」
「何!30頭も一人で狩ったのか?」
「ええ、魔石を取ってきたので、確認してもらえれば分かりますよ。」
「分かった。直ぐに冒険者を緊急招集しよう。領主にも出動準備をお願いしておこう。分かったゆっくり休め。」
と言われ、報酬と買取額で金貨20枚をもらいギルドを出た。
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