14 反省室
『 反省室に来い 』と、呼び出されたと、黒髪の少女はおののいていた。
ベール(シーツ)をかぶった
ユスは、行き先がわかる気がした。
はたして、
「ここからは、ご遠慮願いたい」
「なぜですか。城の主は私の父だ。つまり、わたしもだ」
言い切るトゥヤを
「
「選んでない」
「ここに、ひかえていましょう。古代の神官たちの安らかな眠りを妨げてもなんですし」
ユスが妥協案を出す。
「ミイラ部屋が反省室とは、
『 メガミノ ヒダリテニ ミギテヲ ノセヨ 』
そのとおりに、
かすかな空気の振動があり、
トゥヤの時とちがうのは、
「 ヒメ 」
これが、
「 ソコにいるのは 神官騎士か 」
(向こう側から視えているのか)
ユスは正体のわからぬ視線の主に、ぞくりと背筋が寒くなる。
「ごめん、なすって」
「 ――イヤ、思った以上に よくできました 」
「は?」
「 ソロソロ話さねばと思っていた なぜ 我らが地下迷宮に暮らしていたのか ヒメが何者なのか じゃ そこに 皆 体育座りで座ってー 」
体育座りがわからない、トゥヤとユスに、
「 ――ワレは この地の女神とも呼ばれて 久しい が 」
空間映像が浮かんだ。『 これはイメージ画像です 』という注釈文字も浮かんだ。
「 その実態は
暗い闇の中を進む、船団が映し出されている。
「
「
「私は、その
「 まぁ 聞きなさい 」
この手の話は長いと決まってる。
「 方舟の
わかりましたか、というように、
「 そして この地に順応していくための一つの方法が
「わ、たしは」
「 その一方で 」
「 いつか母船に
「――天人(ソラビト)の
トゥヤが小声でユスにつぶやいた。
「 そこに
「 もしか
「うるわしの女神」
すかさず、トゥヤが、
「私は
彼は、〈こども大使〉だった。誰に対しても礼儀正しく、神サマにも
「 ――ナラントゥヤか よいこじゃ 覚えておきましょう さて 」
「
「……えぇと。それ、今、すぐ、決めないとダメですか?」
外で生きるとまでは考えていなかった。
けれど、地下迷宮で一生を暮らすとも決心できなかった。
「 時間をあげましょう ただ 外での暮らしが長くなるほど 地下迷宮へ戻れなくなりますよ 」
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