第11話 工場の奴ら

「ふぅ、宿題終わったぁ!!!!!!よし、Switchやるかぁ」

腕を伸ばしながら階段を降りる高島。しかしリビングには誰もいなかった。

「え?……まぁ買い物にでも行ったのかな?どうでもいいや」

Switchの近くに置き手紙がある。

「えっと、照男も街の工場に来い…父より……かぁ。なんだ急に…」

疑問に思いながらも、Switchを起動する。

「…おい行かないのかよ。呑気にSwitchやっていいのか?」

「わかんないからとりあえずSwitchやるんだよ。勇者ナマズあともう少しでラスボスなんだよ!!!!!!なんともまぁ、ラスボス戦BGMがカッコいいらしいし。それも聞きたくてね」

「お前平和ボケだなさては」

30分くらい経った。

「何⁉︎黒幕はナマズのお祖父さんだったのか!あんだけ優しかったのに…………」

「(ちょっと黙ってるか……)」

「(技全部歴代勇者の攻撃と同じだ……。BGMカッコよ…。あ、今作のメインテーマのフレーズ今流れたな!)」

ドンドンドン!!!!!!

ビクッ

今の音に驚き、Switchを足に落としてしまった。

「いってぇ!!!!!!!!!!!!なんだ今の!!!!!!」

「やっぱそんな気はした。工場の奴らが来たんじゃねえの?」

恐る恐る覗き窓を覗いた。どうやら本当に工場の人らしい。アクシスの制服?というか作業着を着ている。

「やっばいよサキス兄さん。どうする?」

「裏口から逃げろ!あんだろ裏口ぐらい」

「あるよ?」

「多分逃亡生活始まると思うから、準備しとけ。リュックとかあるか?」

「あるよ!!!!!!」

「バカ!!!!!!!!!!!!そんなデカい声出すな!!!!!!!!!!!!」

「おいサキス兄さんだってそんなデッカい声出して!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「おいやっぱ中にいんじゃねぇの?開けろよおい!!!!!!」

今の言い合いで、バレた。高島は強くドアをノックされる音にビクビクしながら、準備した。

「おい電気消すな。ずっとつけとけ」

「なんでよ。電気代がやb」

「金に負けるな!!!!!!早く行くぞ」

高島は裏口のドアをゆっくり開けると、周りを気にしながら走り始めた。

「とりあえず、どこへ逃げようか?」

「おいお前何持ってきたんだよ」

「ん〜?」

高島は中を確認した。


…中にはSwitch、ハリセン、うちわ、鉛筆と消しゴム。あとレーザーポインターだ。

「まともなものが入ってねぇ!!!!!!」

「え、そう?Switchとかじゃん。ハリセンは武器とs」

「ちょと待て、ってなんだよwwwwwwww。必需品ひつじゅひんなwww」

「えぇ⁉︎?まぁどうでもいいよ。んで、うちわはやっぱり、秋と言ってもまだ暑いしな。んで鉛筆と消しゴム!これはやっぱね、筆記用具はあった方がいい」

「レーザーポインターは?……」

「遊ぶために決まってんでしょ!!!!!!最近レーザーポインターにハマってんだよ」

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