第10話 記者会見

そんななか、午後5時30分から、最後のアクシスの記者会見をやると発表。ネットでは最終決戦ラストバトルだと話題になっていた。世間的には反対派が正義だと思われており、ノリや周りの影響で反対派になる者も多かった。

そして、午後5時30分。高島ももちろんテレビの前に座る。

「アクシスの記者会見を始めます」

アナウンサーの声が聞こえてくると、社長が出てきた。

眞田氏の目線はずっと正面を向いていて、少し気持ち悪い。

「こんばんは。悪氏寿眞田です。弊社の炎上の件ですが、無視します。理由は簡単です。炎上なんてどうでもいいので。この発言でまた炎上するかもしれません。が、我々は炎上されても、もはやどうでもいいのです」

誰がこんな答えを予想しただろうか。

「なんだこりゃ。呆れた呆れた。宿題すっかぁ」

高島は部屋に戻っていった。

「お客様のご要望にお応えし、公園に工場を建設することを決意しました。と、以前申されていましたが、反対派の意見はどう対処するのでしょうか?」

「………反対派はお客様ではありません。ですが、絶対に魅了させます。これをご覧ください」

眞田氏は机を指で叩いた。すると、突然後ろの壁が開き、謎の機械が出てきた。記者たちが唖然としていると、突然機械から霧が噴射された。

「なんだ⁉︎」

「えぇ⁉︎」

本当に突然すぎて、記者たちは逃げる暇もなく霧に呑み込まれた。この映像は視聴者に衝撃を与えた。だってドラマみてぇな展開が起こるとか、普通は衝撃的だろ⁉︎

…しかしちょうど高島はこのことを見ていなかった。

だが、それと同時に街の工場から謎の霧が出てきた。霧は人々をまるで追いかけるかのように呑み込まれた。比喩的な表現とかじゃなくて。

…高島はぁ、運良く呑まれなかった。しかしそんなことどうでもよくて、不思議なことに霧の事については全く話題にならず、テレビでも放送されなかった。まだ1日も経ってないとはいえ、速報はありそうだが。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る