お妃さまと未来

 私の視線の先に必ずおわすお妃さま。


 口さがない者から間者姫と罵られるもめげずに我が祖国と、何よりもようやく得たいとけない家族への愛を主張し続けたお妃さま。


 あなたが幾多の嵐を超え我が祖国の君たる方と心を通じ合わせたことは誇らしく、我がことのように喜ばしく思います。


 お妃さま お妃さま。


 我が祖国に次世代の希望を幾人も産み落としたお妃さま。


 全ては何もかも手遅れだったのです。

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