第5話 商業ギルド
ステータス(公開表示)
名前 レオ
種族 人種
所属 なし
レベル 0(1/10) ◎詳細
スキル 温度0 (常温水0/10)(そよ風0/10)
ギフト 状態異常耐性3・空間次元0・時間次元0
◎レベル詳細
生命:50
魔力:100(+1825)
攻撃:50
防御:50
迅速:50
知性:50
幸運:50
商業ギルドへ向かう馬車の中
母親の許可を取り、ステータスボードを色々眺めていた。
ステータスボードには公開モードの情報のみ読み取り可能。母上談。
他人の鑑定スキル、各ギルドカードも同様。
だから、ステータス内容はあまり気にしなくてよいとのこと。
むしろ、パーティとの共有や成長の指針として利用すればよい。
そもそも、
僕がステータスボードを手に入れたのが想定外だった。母上談。
大人になるまで冒険者にはなることができない。
このステータスで倒せる魔獣を知らない。いやいないだろう。
何せ、攻撃手段が何もないのだ。
今後、スキルをたくさん使って派生スキルの階級を上げる。
派生スキルの階級が最大になると、『温度』スキルレベルが上がり、1になる。
次の段階の派生スキルが解放。
ギフトも派生スキルをたくさん使用して、派生スキルの階級を上げる。
派生スキルの階級が最大になると、ギフトのレベルが上がる。
次の段階の派生スキルが解放。
攻撃手段を増やしつつ、信頼しあえる仲間を増やす。
仲間を増やしつつ、相互あるいは全体のステータスを上げる。
総合力こそが正義。『力こそ正義』。『正義は力』とはならない。らしい。
可愛いも正義。間違いない。
パーティとして登録できる頃には、攻撃手段が充実している。
レベルも上げやすくなる。
「レベルが上がれば、魔獣は殴っても倒せる。」 素手?
は??? 間違いない。らしい。
◇
商業ギルドに到着した。
母上が、ギルドの受付嬢に来訪目的を伝えた。オリビアさんという名。
すぐさま応接室に案内された。かなりご丁重に。常連なのかな。
あ、公爵様だからだ。 ふつうは、使用人が来るよね。
受付嬢が必要書類を整えて持参する。
それまでお茶とお菓子で待つように。という流れを理解した。
そういえば、母上と現在の使用人は距離感がある。心の。
王都から派遣されている人たち。真面目。まず、笑顔をみたことがない。
母上は、見えている世界、目指している世界、生きている世界が違う。何もかも。
【パラレル】の効果のせいか。今日は頭の中が連想ゲーム状態だ。
「大変お待たせ致しまして、申し訳ございません。」
受付嬢が書類を持ってきた。たぶん、最低限の書類だけだろう。
商業ギルドのお偉いさんみたいな人も、母上に頭が上がらないようだ。
公爵様だしね。今日はラフな服装ではなく、貴族モードの母上。気品が別格。
「今回は、御子息レオナルド様付きの使用人の手配とのことですね。条件をかなり厳格・詳細にしていただきたく存じます。そうでなくとも、相当な人数が応募してくることを私、断言いたします。」
そうだよね。好条件だもんね。
『当初条件』10名程度募集。
部屋住み。食事つき。制服貸与。6歳児専属。賃金(基本給金貨25枚/1年ごと)。
種族不問。性別不問。出身地不問。性接待なし。スキル不問。ステータス顕現不問。
貴族平民身分不問。孤児・遺児不問。身体欠損不問。
「1000名を超えます。私、断言いたします。」
『追加で出した条件』
年齢 6~13歳。未成年。独身。夫婦予定の場合は、可。
読み書き計算必須、護衛訓練有り、
雇用拘束期間10年は出産不可。(雇用主成人年齢まで)※希望者は延長可能。
将来、冒険者登録必須、ダンジョン参加予定(プラチナランク指導付き)。
女官、侍女、ハウスメイド・執事補佐、経験者優遇。
「300名は来ますね。私、断言いたします。非公開の基準を設けることをお勧めいたします。」
『NG条件』
唯一神信仰者 不可。雇用主契約優先。 母上、怖っ。
犯罪歴有 不可。 重度の精神障害 不可。
「書面の当初条件+追加条件の選別は、商業ギルドでお受けいたしましょう。」
「ええ、それは僥倖。ご提案、感謝いたします。おひとりあたりの日当、銀貨5枚でよろしいかしら」(※5万円相当)
「過分でございます。ありがたく。」
「20名ずつ集まり次第、公爵家迎賓館にて。随時で結構です。それを5回。書類選考通過者100名を受付た時点で依頼終了ということで。初回は次の月の日正午より」
「かしこまりました。」
◇
2か月後、8名(男2、女6)の採用が決まった。
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