第九十八話 再度教会へ


「天照様か、、、」


 アテナが思いついた案は、多分本当に1番簡単で分かりやすいやり方なのだろう。そうなると、このままみんなで教会に行くのが1番いいのか?


 いや、アイリスを連れて行くのもめんどくさいし、まず、まだ天照様の確認が取れてない。


 アイリスのことは、メアナに頼めなかったら最悪連れて行けばいいとして、何事も確認が大事だ。俺は串焼きを食べている結笑に天照様への確認を頼むことにした。


「結笑。それ食べ終わったらで良いから、天照様にこの後、話を聞きに行っても良いか聞いてもらえないな?」


「ううんんううん、ううっん!」


「結笑、食べながらじゃ何言ってるか分かりませんよ。せめて飲み込み終わってから喋ってください」


 結笑の呻きに対して、メアナが的確な指摘を入れる。単純な言葉ならともかく、さっきのは俺も聞き取れなかったから、正直言ってくれて助かった。


「ううっん!」


 結笑が、多分わかったと言った後に口の中にある食い物を噛んで飲み込んでいく。少ししたら飲み込み終わったようで、さっき何言ったか再度言ってくれる。


「天照様、良いって!」


「早いな」


「みんなの話聞いてたみたいだよ。護くんが私に聞いてきた時には即答だったもん」


「そうなのか。じゃあ、あとはアイリスをどうするかだけど、、、、」


 ここまで言って俺はメアナさんの方を見る。それも俺の思うすごく甘えたような目線で。


「はぁ、分かりました。今回も変わりますのでどうぞ行ってきてください。あと、そのお願いの仕方はやめた方がいいですよ。少し気持ち悪いですし」


「分かりました。ありがとうございます、、」


 アイリスを引き受けてくれたことには感謝するが、最後の言葉が俺のハートに突き刺さる。運命的な方なら良かったのに、ただ単にダメージが入っただけなのが辛い。


「話もまとまったみたいだね。じゃあ今回も私と護くんってことでいいんだよね」


「いや、今回は真央も連れて行こう。天照様にもそうお願いしといて。今回の話の主役は真央の事だし」


「わかった、じゃあ3人だね」


 今回はちゃんと天照様のところにいければ良いなと思う。今回は真央もいるし、バラバラになるのは嫌だ。


 これからの予定が決まった事で俺たちは宿に帰ることにした。一体何本の串焼きを食べたのかわからないぐらいの串を持っているアイリスを、今回もメアナさんにお願いするのは心苦しいが仕方ない。


 結笑のスキルでアイリスを押し付けた後に今回は、俺たちが帰ってくるまで宿から出ないでとお願いする。前回は本当に大変だったからな。あの後修理費とかで、結構なお金が飛んでいってしまったし、もう二度とあんなことしたくない。


 出発の準備が整ったことで、俺たちは3人は2度目の教会へと向かって行ったのだった。

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