第八十四話 勇19 女神との会談
「へぇ、そんなことがあったんですか」
「はい!そんなところもかっこよくて、本当にこっちにきてらかも、護くんも素敵なところを発見できて嬉しいんです」
「いい所ばっかりなんですか?それなら悪い所や苦手なところは無かったんですか?」
「あぁ、ありますよ。一緒に生活してたら、良い所と苦手な所が見つかるなんて、そんなの当たり前じゃないですか。それも全部含めて、より護くんを知れることが嬉しいんです!」
「そうなんですね。私には理解しかねますが、そう言うものなんですね」
「そういうものなんです」
天照様に呼ばれて、部屋移動してから私たちは会話を弾ませていた。まぁ、弾んでいるというよりか、私が護くんのことを話し始めたら、止まらなくなってしまっただけなのだが。
しかし、そんな話でも天照様はちゃんと聞いてくれる。私がどんな話をしたって、聞いてくれて、更には相槌だけじゃなく、質問してくれたりするから、こちらも話が終わらない。本当にこの女神様は聞き上手である。
私には、もう1人メアナと言う相談に乗ってくれる人が、こっちにきてからのずっと一緒にいてくれたって事がどんなにありがたい事だったのか、実感していた。帰ったら速攻でメアナに日頃の感謝を伝えにいこうと思う。
逆に護くんは、こっちにきてから困った事も多かったと思うのに、それに加えてアイリスさんの世話までしていたと聞くから、心身的に本当に大変だったんだなって思う。
だって、悩みを聞いてくれる人も協力してくれる人もいなかったもんだもんね。まぁ、今は、私がいるけど。
私は普通に天照様と話しながら、ふとウンディーネ様に目を向けるとすごく難しそうな顔をしていた。
「ウンディーネ様、なんかすごい顔されてますけど大丈夫ですか?」
「いや、護さんのことを探しているのですが、全然見つからないし、さっきから話しかけようとしてるのですが、まだ難しくて」
「まだ見つけれてなかったんですか。少し力を貸してあげるから、頑張ってください」
「ありがとう!天照様の力を借りれば百人力だわ!」
「同じ女神様でも力の違いってあるんですか?」
「そうですよ。結笑がいる世界の信仰が結構大きく反映されているんですよ。だから、私含めた知られている10人の女神の中でも、力の優劣は存在するんです」
「やっぱり、天照様が1番よね〜。なんだって、世界神なんて呼ばれてるんだから」
「ウンディーネはこういってますが、知られている女神10人は、最初みんな同じぐらいの力だったんですよ。〇〇の女神なんて呼び方もありませんでしたし」
「えっ?そうなんですか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます