第七十二話 聞き込み
「そんなに、目立った情報はなかったね。各国の勇者の名前も聞いたけど、忘れちゃったし。魔王の情報なんて、1ミリもなかったしね。魔王の居場所、知ってる人いるのかなぁ」
街のなかで、1時間ほど聞き込みをしてみたのだが、これといって新情報がなかったのだ。あと結笑、聞いた名前忘れたらいかんでしょうよ。まぁ、俺も忘れたからなんもいえないんだけどね。
聞いた情報によると、多分日本人とかもいる感じだった。これは聞いた名前で日本人だろうなって言う名前だったのだ。それだけ覚えとるのに、名前の方を忘れるって結構だよね。
まぁ、出会うこともないだろうし、目的は同じだけどスタートが違うし、世界は広いしね。他の国の勇者様となんて、会うことはないでしょ。だから、名前忘れたって大丈夫だって。
一瞬で矛盾しいてることに気づいてない護であった。
「これから、どうする?もう少しこのまま、聞き込みする?」
「うーん。いや、多分これ以上は何にも得られるものは無いだろうから、普通に街を探索してみようか」
「わかった!護くんとのデートの再開だね」
「いやいや、デートじゃないから。聞き込みしてて、これからは探索、ぶらぶらだから」
「ぶーぶー。呼び方なんてどうでもいいじゃん!んっ?」
結笑さんが急に止まった。なんか考えてるような顔をしている。そんな、言ってることきってまでの重要なことでも、思い出したのかな。
「ねぇ、護くん。暇なら教会に来てくれないか、だって天照様が」
「えっと、どうゆうこと?」
「教会ならちゃんと会って話せるし、私の体も借りないから、みんなで話が出来るって」
「わかった。けど、教会ってそんなに簡単に行っていいの?後どこにあるの?」
「気軽に行けばいいらしいよ。と天照様は言っています。後、私が案内しますだって」
「そうなんだ。じゃあ、行ってみようか」
アイリスは、こっちに来たときから、使い物にならなかったけど、さすが天照様だな。教会とはいえ、ちゃんと案内してくれるなんて。
異世界に来てから、ずっとアイリスといるせいか、俺の感覚が鈍っている気がする。当たり前だろ、みたいな事でも感心してしまう自分がいるので、本当にアイリスに毒されてるなって思う。だから、今こうやって、離れることで実感できたのは良い体験だ。
これから先も、たまに交代してもらいたいな。メナさん代わってくれるか分からないけど。一回だけって言っちゃった気がするし。まぁ、気がするだけなら良いんだけど。
「もう少しで着くみたいだよ。あの今見えてる白い建物だって」
教会までは、さっきまでの場所からそう離れてなかったらしい。案外すぐに目的にが見えた。
「よし、到着したな。でこれからどうすれば良いの?」
「ちょっと待ってね。えっと、、入って1番大きな像の前で、私の名前を呼んでみてって。頭の中でいいから」
「名前?」
「そう、天照様って」
「わかった。じゃあ、まぁ入りましょうか」
「うん!」
俺たちは教会のドアを開いたのだった。
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