幕間2 天照とウンディーネ
これは、アイリスが天照様に怒られる前の神界でのお話。
「天照様〜。お話ししにきたわよ〜」
間抜けするような声で、私を呼びながら現れたのは、ウンディーネだった。
「何をお話しにきたのですか?」
「いゃ〜。最近ね、あのアイリスちゃんの神童になったって子とメアナが、バッタリと合って話してたのよ。私たちへの不満。私が見てるのに悪いとは思わないのかしら」
ウンディーネは、可愛わしくプリプリと怒りながら、私にそんな事を言ってくる。しかし、アイリスと言ったら、今どこにいるかわからなくなっている私の神童ではないか。
いや、一応神童は卒業して女神か。とは言え、ウンディーネが加護を授けている人が神童と会った?そんなことに私は疑問を覚え、ウンディーネに質問する。
「あなたの子が、アイリスの神童にあったって本当?」
「えぇ、本当よ。しかも、アイリスちゃんもあっちにいるらしく、帰れなくなったらしいわよ」
ウンディーネが驚くべき事を言う。アイリスも下界にいる?しかも、かえられなくなった?
まぁ、実際私たちは下界に行く事はない、といっても良いので。帰れなくなったのは自分でどうにかしてほしい。けど、なんで下界に降りたのかが、さらに疑問として残る。
「そのアイリスの神童になったって子は、なんて言ってたの?」
私はさらにウンディーネに質問する。それにウンディーネも答える。そんな流れを結構な時間繰り返していたと思う。
話をまとめると、勇者の実験体として向こうに行く子の名前を間違って、入力していまい自分の神童にしてしまう。神童と女神はなられなれない事が影響し、アイリスも下界に降りてしまう。
まぁ、ここまでは100歩譲って許せるが、問題はここからだった。
アイリスは下界に降りてから、ほとんど働いていないらしい。自分の世話を神童にさせているらしい。食費も生活費も稼がない。掃除洗濯もしない。ただ、ダラダラしているだけで、たまに手伝ったと思っても仕事をミスる。
本当に、実験体の子には後から謝らないといけないな。あと、アイリスはコッテリと絞りに絞らなくてはいけない。お手本となるはずの女神が、神童に世話をされるなんてあってはいけないだろう。(ちなみにアイリスはくしゃみをしまくっていた)
私が怒っていると、これまで楽しそうに話していたウンディーネが後ずさる。
「天照様。顔が怖いわよ。せめて私のいないところで頼むわ」
その言葉で私は冷静になった。そこからはウンディーネとお茶会をして楽しんだ。と、言ってもほとんどが、ウンディーネのメアナの事だったり、私が加護を授けている勇者のことだったのだが。
「いっぱい話したわね。今度は、9人みんなでお茶会できたらいいわね」
「そうですね」
私はそっけなく返すが、本当に思っている。みんなでゆっくりお茶会したいななんて事を考えるのだ。最近はみんなの都合が合わないので、ちゃんと計画しようと意気込むのだった。
でも、最近アテナ見ないけど、どこにいったんだろう。
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