幕間3 日本文化って素晴らしい!!


 暇だ。神界での生活はなんの不自由もない。ましてや、不満といった不満もないので、生活場所としては最高なのだろう。


 しかし、しかしだ。退屈なのだ。働けと言われても、たまに人間に動の女神として適当に何か言うぐらいでいいのだ。女神になるとこれといって、特に決まった仕事がない。まぁ、私だけなのかもしれないけどね。


 そんな事を考えながら、目的も意味もなくうろうろしていると、ある部屋の中から声が聞こえてくる。


 、、、、どうやら、天照様が勇者として異世界転移する人間に説明しているらしい。私は気づかれないようにそっと、扉の隙間から部屋の中を覗く。すると、そこには可愛らしい女性がいた。ちょうど可愛らしいから綺麗になるぐらいの美人さんだろうか。


 そこで私は、彼女の全てに目を奪われた。着ている服から装飾品、さらには髪型まで。


 その後の私の行動は早かった。まず、勇者として、ここに来た人間がどこの出身か調べる。地球にある日本という国ということがわかったので、さらにその国の文化を調べる。


 服や言語、食文化やオタクと言われる文化まで。色々出てきて面白い。私は、最近まで暇だ、とおぼやいていたのが、嘘かのように時間を忘れて調べる。神界には時間という概念はないんだけどね。


 しかし、やっぱり調べるだけでは足りなくなってしまう。だから、自分で作ることにした。神物創造でほとんどものは、作ろうと思えば作れるのだが、それではなんの意味もない。


 私は布を出してきて、作業を始める。まずは普通のセーターというものを作ってみた。


 数日後、出来上がったのは布の塊だった。でも、作っている時間はとても楽しかったので何度も挑戦して、ほとんどの事ができるようになった。


 それからは、何着も作った。調べてきた服だけじゃなく、自分でデザインしてみたりもした。そして、私は最高の服にたどり着いた。


 それは、着物と呼ばれている服だ。時代劇やアニメにででくるキャラクターが着物をきて戦っている姿に私は、目を奪われてしまったのだ。これがしたいと。


 何着も着物を作って着て動いてみる。私の動きに合うデザインを考えたりしながらも、時代劇やアニメなどの人物の喋り方の勉強も欠かせない。


 ある日、アニメを見ているとあるキャラクターが着物を着て舞を踊っていた。しかも普通の舞ではなく、武器を持っているのだ。いわゆる魅せる武術。私はすぐに自分の武器を持ってきて、練習を開始する。


 練習を開始して、結構な時間が経った。もう少ししたら休憩しようと思ったその時だった。


 目の前が光に包まれたと思ったら、目の前に大きな生き物がいた。武器を構えようとしても、何故か丸腰だし!


 私の武器はどこに行ったのーーーー!


 神界のアテナの部屋に落ちていたという。アイリスのの中に武器は含まれてなかったと言う事に、気付くのは戦いが終わったあとだった。

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