第四十六話 勇10 驚き
私は女神様の加護の事を聞いたあと、昼ごはんを食べに向かっていた。
『今日は何を食べに向かっているのですか?昨日のシチューも美味しそうでしたけど、今日も私に飯テロするんですか?』
道中天照様が、わたしに文句を言ってくるが食べられないのもは仕方ないので、黙ってみといてもらうしかない。
(すみません)
心の中で謝っておいて、私は進み続ける。ご飯を食べ終わったら、一緒にいるメアナさんとギルドで依頼を受けるのだ。ギルドに朝行くと人が多く混み合うため、万が一私たちの正体がバレてしまった時まずいので、時間をずらしている。
ちなみに私はレベルが20になって、天照様と会話できるようになった時にランクが黄色に昇格した。まだまだ、一般人ぐらいだかスキルのおかげで、スムーズにランクを昇格できているので嬉しいことだ。
しかし、緑色からは試験があるらしいので、まだ黄色になったばかりだがしっかり力をつけておきたい。
しかし、今は力をつけるのとパーティーメンバーを集める事に集中しないとな。フード被った状態で人と交流できるのかは謎だが。まぁ、今パーティーが私とメアナさんしかいない事が結果だよね。
結構大きな問題を抱えていると思うが、これは今日の晩にでもメアナさんと相談しょう。
これからやる事が多く、気合を入れたところで、目的の店に着いたようだ。今日はガッツリ行きたいと言う事で、ウルフ肉のステーキだ。
頼んで席に着くと、すぐに料理がくる。初めて食べるのだか、すごく美味しそうだ。
『美味しそうですねぇ。わたしにも食べさせてくれませんか?』
天照様がそんな事を言ってくる。私は冗談だと思い、頭の中で笑って返した。
(できるならいいですよ)
すると、急に浮遊間に襲われる。
気づくと私は私を見つめていた。そう、幽体離脱みたいな感じになっているのだ。しかも、体が勝手に動いて、私のお肉を食っている。
「美味しいですね!結笑ったら優しいですね。私に食べさせてくれるなんて」
それを隣で聞いていたメアナさんが不思議そうに言った。
「いま、自分で食べてるじゃない。なんで自分が優しいなんて言うの?」
その問いに私ではない私が答える。
「あぁ、初めましてでしたね。結笑に加護を授けている、天照です。どうぞウンディーネ共々よろしく」
「天照様!?」
メアナさんがすごく驚いている。
天照様はそんな中普通に食ってるが。結局全て天照様が食べてしまった。そのまま体に戻ると自分は食べていないのに、お腹がいっぱいと言う不思議な状態だった。
その後ギルドに向かい依頼板に2人で向き合う。ちょうど人も少なく選びやすい時間だ。
私がメアナさんと一緒に依頼を見ていると、隣に人が近づいてくる気配があった。その人たちは私の隣で足を止めて、依頼板を見ている。
私たち以外にも、こんな時間に依頼受ける人がいるんだなと思いながら、メアナさんと決めた依頼書を取ってカウンターに行こうとした時だった。
「「天照様!」」
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