第540話 再び上級ダンジョンへ
「養子の話は本人の意思を尊重するけど、俺の義母であるアストレア様の許可も必要になると思うから、頑張れよ親友♪」
「げっ!忘れてたぁ~(悲)」
「あはははは。そろそろ本当に帰るわ。
あっ!ダンジョンに寄ってもう少しマジックバッグを集めてからでもいいか♪」
「はぁ、、、近所を散歩するみたいに気軽にダンジョンに行くのはナガクラ君くらいだよ。
それにせっかくダンジョンの情報を貰ったけど、階層ボスが強すぎて攻略するのは無理そうだし」
「やっぱり?
俺達はちょっと特殊過ぎるから。でも低階層で宝箱だけを狙えば、マジックバッグも今よりは出回るからいいじゃん」
「あのダンジョンの低階層で宝箱が見つかった記録は無かったような、、、」
「あぁ~、たえと見付けても皆黙ってるらしいからな。その辺の調査も含めてダンジョンに行ってくるよ。
ニィナ、ヨウコさん、準備は?」
「「準備万端です。」」
いつものようにハーネスで俺達3人を繋いでから、パラシュートも繋げて準備完了。
「ヨウコさんお願いしまーす」
「はーい、それっ」
ブワッ!
「ナガクラくーん、また来てねー!」
ヨウコさんの風魔法を受けてパラシュートは一気に上昇して行く。
豆粒のように小さくなったステフ様とケーニッヒさんに手を振る。
いざ
再び上級ダンジョンへ!
◇ ◇ ◇
すぃーーーっとっと、無事着地♪
パラシュート移動も馴れたもんで、あっという間にダンジョンのあるシェラタンの街まで飛んで来たから、いつものように人が居ない場所に着地してから徒歩でダンジョンに向かう。
ダンジョンには夜明けと同時に入る人が1番多いらしく、今の時間は4~5パーティー、20人くらいが並んでいるだけだ。
昨日は50人以上は並んでたし、ダンジョンに入る為の許可証だけ貰いに来た人も沢山居たからな。
俺達3人も昨日と同じように許可証を発行して貰い列の最後尾に並ぶと、5分ほどで順番が来た。
おや?
ダンジョンの入り口に昨日と同じ騎士の2人が立っている。
「3人です。お願いしまーす。」
「おう、、、って昨日の兄さん!今日もダンジョンに入るのか?長生きするコツは定期的な休日を設ける事だぞ。」
「心配して頂いてありがとうございます。今日は低階層の調査が目的なので、戦闘は極力しない方針ですから問題無いかと」
「うーむ、よく見れば黒髪の姐さんも強そうだし、低階層の調査って事なら問題無いが、、、」
むむっ!
騎士の2人から『騙されないぞ!』という、詐欺師を見るような視線を向けられてしまっているのは何故だ?
解せぬ!
騎士の2人には『何も言わずに通してくれ』という意味を込めて金貨を握らせておこう♪
ササッ、と
「「ん?」」
「また金貨じゃねーか!返す!」
「マジで金貨は恐いから止めろって(汗)」
「えぇー!黙って受け取って酒場でも娼館でも行けばいいじゃん」
「うるせぇ!金貨なんぞ受け取ったら誰に襲われるか分からなくなって、外を歩けなくなるわ!」
「兄さん達って本当はお忍びで来てる貴族の子息かなんかだろ?」
「いえ、全然違いますけど、ビビるくらいなら黙って通して下さいよ。」
「「素通りさせたら俺達の存在意義が無くなるだろうが!」」
チッ、仕事に真面目な奴等め!
だがしかし、仕事に真面目な奴は嫌いじゃないぜ♪
「それで、俺達は通って良いんですか?駄目なんですか?」
「いや、まぁ、実力は昨日確かめたから良いんだけど、、、無理はすんなよ」
「調査が済めば直ぐ帰りますよ。ちなみに3階層までで宝箱が出た事ってありますか?」
「宝箱も出るって噂しか無いな。噂ではあるが、宝箱の中身は『宝石・傷薬・毒消薬』3つの内のどれかが入っているらしい。
ただし、大銀貨1枚程度の価値の物しか入っていないから、初心者以外は探さんがな」
ふむふむ
噂なのにやけに詳しい情報があるとは怪しいじゃないか
金に困って無いなら低階層の宝箱は初心者の為に残しておくのが暗黙の了解って感じかな?
「俺も大銀貨1枚程度の価値のアイテムに興味は無いので探しませんね。じゃっ、行ってきまーす。」
「「気を付けてなぁ~」」
騎士の2人には宝箱は探さないって言ったけど、俺の目的はマジックバッグの入った宝箱なんだよな
他のアイテムが入った宝箱は残しておくから許してくれ。
いざ!
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。