第534話 宴会の準備
ふんふんふふ~ん、ふっふふ~♪
「あの、ナガクラ様は何をなさっているのでしょうか?」
おっと!
鼻唄まじりに梅酒に合うツマミを作っていたら、休憩中のメイドさん達が集まって来てしまった。
屋敷の中庭で煙をモクモク出しながら燻製を作ってるんだから、そりゃあ気になって集まりもするよな。
「食材を煙で燻して燻製にしてる最中ですね。こういう方法ってやっぱり無いですか?」
「調べてみないと分かりませんけど、私は初めて見ました。」
やっぱり燻製は無いか。予想通りだから驚きはしないけど、『燻製』という調理法そのものを普及させる為に、色々やんなきゃ駄目なんだろうなぁ
面倒くさいよぉ~(泣)
しかも今日は朝から動きっぱなしだったから、今ので一気に疲れががが、、、
とりあえずここはメイドさんに燻製した物を食べて貰って、喜んだ顔を見て癒されよう!
燻製器の蓋をパカッと開けて、俺の隣に居るメイドさんの好きそうな食材を選ぶ
サーモン・チーズ・ウィンナー・ベーコン・ジャガイモ・ゆで卵・鳥ササミ・タラコ
どれがいいかな~、、、決めた!
「燻製タラコです。よければ試食してみて下さい。」
「ありがとうございます!いただきまーす。、、プチッ、プチッ、んふふふふ♪」
燻製タラコを食べたメイドさんはたぶんだけど、口の中でタラコを1粒ずつプチプチしてじっくり味わってるっぽい
俺が求めていた癒しの表情とは微妙に違ったけど、喜んで貰えたみたいだし、見ていて元気が出る素敵な笑顔だから問題なし♪
「今日の仕事が終わってるならお酒も飲みますか?」
「是非!」
ふふっ
返事に気合いが入り過ぎな気はするけど、メイドさんの給金だとエール以外の酒を飲む機会はほぼ無いだろうから、当然の反応なのかな?
あとは俺の事を『女好きの金持ち』と認識していて、遠慮する必要は無いと思われてそうではある。
素敵な笑顔の女性は大好きだから否定はしない!
「あっ!ナガクラ様、こんな所で宴会をするんやったら前もって言うといてくれんと困ります!」
背後からヨウコさんの怒った声が聞こえたけど振り向きたく無い!振り向きたくは無いのだが、ヨウコさんと一緒にニィナも居るだろうから
今振り向かないと、たぶん夫婦の危機が訪れてしまう!
「えっと、宴会じゃなくて準備をしてただけなんだけど、疲れたから移動するの面倒だなぁって思いました。ごめんなさい」
予想通りヨウコさんの隣にはニィナも居たけれど、、、あの表情は心配されてる?
「旦那様、疲れているなら遠慮せず言って下さい。お互いに支え合うのが夫婦なのですから」
「えっと、ニィナも疲れてると思って遠慮してた所はあるかも」
「じゃあ今日は、、、いっ、いっしょ、、一緒に、ゆゆゆゆゆっくりしましょう(照)」
「おっ、おう!」
「ナガクラ様に奥様、準備は我々にお任せ下さい。」
「「「「「うんうん♪」」」」」
おぅふ
いつの間にやらメイドさん達が、俺とニィナを温かい眼差しで見守っているではないか!
皆さんの優しさが本気だと理解出来るだけに、逆に辛い。
「ナガクラ様、中庭で宴会するなら言ってくだせぇよ。お前ら準備だ!」
「「「「ガッテン承知之助!」」」」
おおっ!
セルジオのとっつぁんと料理人さん達も加わり、中庭があっという間に宴会会場になっていく。
おっと!
ぼーっと見てる場合じゃなかった。
酒は俺が用意しないといけないから、魔法を使って空のワイン樽に氷水を入れてから、瓶ビールとワインのボトルを大量に投入して冷やしておく。
そして忘れてはいけない今日の宴会の主役である『梅酒』を、スキルの「店」で大量に購入する。
紙パックに入った梅酒、2リットルで5mp、約500円の激安価格だ。
値段は安いけど特別不味いわけでもないし、今回はソーダ割りにする予定だから問題はないだろう。
さてと
準備も完了したし、宴会を楽しむぞぉー♪
つづく。
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