第466話 縁起物?
朝食も食べ終わり、海苔が乾燥するまで暇だから、ニィナとメイドさん達と釣りをする事にした。
昼食は海苔を美味しく食べる為に『寿司』と『おにぎり』にしようと思っているから、マグロを釣って『鉄火巻き』と『ツナマヨおにぎり』は作りたい。
アジ、サバ、イカ、タコ、カニ、エビ、サケ
以上の魚は普段からエモンズ商会が捕ってるから問題無いとして、残念な事にサウスビーチでウニとホタテはまだ発見出来て無いんだよなぁ
寿司ネタとしてはアナゴも欲しいけど、俺はアナゴを捌けないから、ヨウコさんかカスミを連れて来る時までお預けだよ(悲)
後は『かっぱ巻き』と『カリフォルニアロール』を作れば充分かな?
「シンさーん♪」
ん?
海辺の岩にニィナと横並びで座り釣糸を垂らしながらぼーっと昼食の事を考えていたら、どこか遠くの方で俺の名を呼ぶ聞き慣れた声が、、、
「ナガクラ様、ニィナ様、ソレイユ様達が来られたので出迎えの準備をさせて頂きます。皆さん急ぎますよ!」
「「「「「はいっ!」」」」」
「えっ?ちょっ、、、わぁーー(汗)」
「きゃっ!」
今俺とニィナが居るのは岩の上、大人が3人も乗れば身動きが難しくなる程度の広さしか無い
にも関わらず、メイドさん達に囲まれ身ぐるみを剥がされ、全身を濡れタオルで拭いて綺麗にされている(照)
メイドさん達によって隣の岩に移動させられたニィナも、おそらく俺と同じような事になっているんだろう。
確かに少し汗臭いという自覚はあるけれど、もう少しやり方があったんじゃないかと思いますよ。
「うぅ~、もう、お嫁に行けない(泣)」
「待て待て、心配せんでもニィナはもう俺のお嫁さんやからな」
「そういう問題じゃ無いの!」
ええー?!
女心って難しいなぁ(悲)
俺と同じようにメイドさん達に全身をくまなく綺麗にされたであろうニィナが、耳をぺしょんとさせて落ち込んでいたけれど
俺に怒った事で復活したっぽい。
なんやかんやで俺はメイドさん達のする事に慣れてるからなぁ、ニィナに怒られるのは嫌だけど、愛する奥さんが元気なら問題無し!
浜辺を見ると、サダルスウド御一家がトゥクトゥク自転車で到着した所だったから、メイドさん達と急いで出迎えに行く。
「ソレイユ様お疲れ様です。皆さんわざわざこっちに来たんですね」
「それは当然でしょう。シンさんがサウスビーチの発展の為に頑張ってくれているのだから、私達もただ待ってる訳には行かないもの。という訳でタコヤーさんを連れて来たから、新鮮な魚貝が必要ならいくらでも用意出来るわよ♪」
さすがソレイユ様、俺の事をよく分かっていらっしゃる!
結局俺達の釣果はマグロ、アジ、サケだけだからな。
「タコヤーさんもわざわざすいませんね」
「いえいえ、侯爵邸に魚を届けに行ったらちょうどソレイユ様に声をかけて頂いて、そのまま付いて来ただけですから。シンさんとニィナさんに似合うかどうかは分かりませんけど、縁起の良さそうな魚を持って来たんですよ、どうぞ♪」
どれどれ
タコヤーさんが荷車に乗せて持って来た樽の中を見ると、、、鱚と鯛やん♪
鱚と鯛を見て縁起が良いと思えるって、タコヤーさんは日本人と感覚が似ているのかもしれない。
そりゃあタコヤーさんとは気が合うはずだよ♪
「タコヤーさんありがとうございます。お陰でキスとタイで新しい料理が作れます♪」
「喜んで頂けて何よりですが、それよりも新しい料理が気になります!私は何をすれば良いですか?」
ふふっ
タコヤーさんもかなり俺のやり方に慣れて来たねぇ
「それじゃあ小麦粉、卵、油の用意をお願いします。」
「了解です!」
キスと言えばやっぱり『天ぷら』1択だな。タイは刺身でも良いけど、醤油漬けにして『タイ茶漬け』にしよう。
「それでは皆さんよろしくお願いしまーす。」
「「「「「はいっ♪」」」」」
作り方を教えたら優秀なメイドさん達があっという間に料理を完成させてくれた。早過ぎてもう笑うしか無いわぁ(笑)
天ぷら以外はそれほど時間のかかる料理でも無いから当然と言えば当然か。ちなみに寿司は全部『巻き寿司』か『軍艦巻き』にしている。
握り寿司は作った事が無いから作るのに手間取って、必要以上にシャリをベタベタ触ってしまう未来が見える。
衛生上良くないだろうし、巻き寿司と軍艦巻きならフォークかスプーンでも食べやすい?かなという判断だ。
あと海苔って元世界だと日本人しか消化出来ないとか何とかってのを聞いた事がある。
本当かどうかは知らんし、海苔を食べた外国人が体調不良になったなんて話も聞いた事が無い。
まぁこっちの世界の食材は、創造神様が元世界の食材を見て似せて創った物だから心配無用だろう。
さてさて
サウスビーチに海苔が普及するかどうかの大事な試食会
いざ参る!
つづく。
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