第445話 我が家のルールです!
「じゃあそういう事なんで、アストレア様よろしくお願いしまーす。」
「任せておいて~、それじゃあねぇ」
「はーい、失礼しまーす。」
プツン・・・
「ミリーさんありがとうございました。」
「うん、それは良いんだけど本当に魔力を補充出来るの?出来ないと文句を言われるのは私なんだけど(汗)」
「魔力は無駄に豊富なんで大丈夫ですって。じゃあ行きますよ、それっ!」
おっ!
ジワジワと何かが吸われて行くような感覚が、、、もう終わった?
ふむふむ
通信の魔道具に必要な魔力は100mpなのか。今の俺は10万mpを越えちゃってるから余裕だけどな(笑)
「えっ?もう魔力が満タンになってる、、、くっ!世の中理不尽過ぎる(悲)」
ミリーさんの反応から、通信の魔道具に魔力を100mp入れるというのは凄い事らしい
だからなのか通信の魔道具の前でミリーさんが落ち込んでいるけれど、今夜はもうお菓子食べちゃったからなぁ
明日の朝までファイトやでミリーさん!
メリルの提案で、ゲオルグ様、ステフ様、アストレア様の3人に魔道具職人を探してくれるようにお願いする為に
商業ギルドに置いてある通信の魔道具を使って無事に連絡をする事が出来た。
ただし
高性能の魔道具を作れる職人は『魔国』にしか居ないらしくバルゴ王国で探すのは難しいらしい。
全く居ない訳じゃないけど、高性能の魔道具を作るには設備や材料等に大金が必要だから、優秀な魔道具職人は既に貴族とか金持ちに雇われているのが原因なのだとか。
とりあえず『日本語』で書いた魔道具職人募集の紙を、駄目元でそれぞれの領地の各ギルドに貼って貰えるように
アストレア様、ゲオルグ様、ステフ様に通信の魔道を使ってお願いし終えた所だ。
これでチート能力持ちの『転生者』か『転移者』が見付かれば良いなぁ、と淡い期待をしてみたりしている(笑)
まぁチート能力は持ってたらラッキーだけど、本当の狙いは元世界にあった何かしらの専門知識だ。
1番欲しいのは『菌』に関する知識で、以前試して断念した『レンネット』と言うチーズを作るのに必要な菌の培養を成功させたい。
『菌』以外にもチート能力無しで出来る事は幾らあっても困る事は無いから、どんな知識であろうと大歓迎だ♪
「ねぇメリル、とりあえず今日出来る事は終わりで家に帰って良いのかな?」
「うん、、、あっ!その前に、ミリーさんエルフの研修生ってどうなってますか?」
「えーっと、年明けくらいに数名が来る予定ですね。冬の間に人族の生活に慣れる練習をして、春から仕事をさせる予定です。」
ミリーさんがメリルに対して敬語のままなのは、まぁツッコま無いでおこう(笑)
「出来れば料理に興味があるエルフだと良いんですけど」
「それなら心配ありません。シン君のお陰で人族の料理に興味の無いエルフは居ませんから。コニーやフラニーのように食べ物を作らせるんですか?」
「今の所は『豆腐屋』さんか『お弁当屋』さんの手伝いを予定してます。他にもチーズとかお菓子作りとかありますけど、それぞれの適性を見極めて決めますから問題ありません。そういうのおにいちゃんが得意なんで、ねっ♪」
ぐはぁっ!
メリルさん、不意打ちで200キロの牽制球を投げないで欲しい。
メリルはコニーとフラニーの事を言ってるんだろうな。あの2人は適性に合った仕事(パン作り)をしてるお陰で魔力が跳ね上がったからな
しかも俺がコニーとフラニーの適性を見抜いた事になっていて、俺には他人の適性を見極める能力があると思われている(汗)
もしかしたら『鑑定』を使えば出来るのかもしれないけれど、コニーとフラニーに関しては、たまたまパン作りに興味を持っていたから任せていただけなんだよなぁ
ここはメリルに正直に言って誤解を解かなくては!
「あのですねメリルさん、コニーとフラニーの適性は完全に偶然だったんだよね、アハハハ」
「大丈夫!偶然でも何でも結果が全てだから♪」
おーい、メリルさーん
結果が全てなのも一理あるけれど、商会の副会長ならもうちょっと根拠のある事を言おうよぉ~
「とっ、とにかく!大切な事だからみんなで話し合って決めような!意外と時間かかっちゃったからお母さんも心配してるだろうし、ミリーさんも疲れたでしょ?早く我が家に帰りましょう。」
「我が家?私の?」
あれれ?
何故かミリーさんが不思議そうな顔をしてるんだけど、、、
「あのミリーさん、今日から一緒に住んでるんですから同じ家に帰らないで何処に帰るつもりなんですか?」
「えっ?でも私の部屋は少し離れてるからシン君達と一緒に住んでる訳じゃ、、、」
「はぁ~、、、家族の人数が多いんですから部屋が遠いのは当然でしょう。ミリーさんが帰るのはお母さんの待ってる我が家です!毎日『ただいま』の挨拶をしないとお母さんに怒られますからね!」
「え゛っ(汗)そっ、それはマーマとしても怒るって事なのかな?」
「当たり前です!」
「たっ、確かにそれは駄目だね。でも、、、うふふ、そっかぁ、マーマに怒られちゃうのは嫌だなぁ♪シン君、メリルさん、早く帰るわよ!ぼーっとしてると置いて行っちゃうぞぉ♪」
なんか分からんけどミリーさんが元気になって良かったよ
だがしかし!
「ミリーさーん、俺とメリルを置いて行ってもお母さんは怒ると思いますよぉー。」
「え゛っ(汗)」
ふふっ
今日から少しずつ我が家のルールを覚えて行きましょうねミリーさん♪
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。