第434話 エルフのイメージ?
「あのう2人で盛り上がってる所申し訳無いんですけど、ミリーさんに聞きたい事がありまして、、、」
先程から我が家の間取りをどうするかで、アルテミスさんとミリーさんがとても盛り上がっていて、ものすごぉーく話しかけ難い雰囲気なんだけど
それでも頑張って話しかけたのに、もしかして聞こえて無いっぽい?
なんてこった、頑張った俺を誰か褒めて欲しいよ(悲)
「シン君何か言った?」
「えっ?、、あっ、はい、ミリーさんに聞きたい事があるって言いました!この前ベスとミリーさんと一緒にお酒飲んだ時に、ミリーさんが酔い潰れて聞きそびれた事があって、『ヒーロー・サワタリ』という名の勇者知ってますか?」
「なっ?!、、、ねぇ、聞き間違いじゃなければ、シン君は今私にヒーロー・サワタリって言った?」
「ええ、言いましたよ。神殿と関係が深そうな勇者のヒーロー・サワタリです。知ってますか?」
「答える前に、シン君はあの馬鹿の関係者じゃ無いわよね?」
「関係ありません。まぁ千年くらい遡れば、ご先祖様の誰かと何かしら関係があるかもしれませんけど」
「人族だとそこまで遡ればほぼ他人だから良いわ。あの馬鹿、ヒーロー・サワタリは約200年前に眠れる森を永久追放されているわ。一族郎党、子々孫々に至るまで文字通り永久にね!眠れる森ではヒーロー・サワタリに絶対に関わらないようにという掟まであるくらいよ」
えぇー?!
永久追放されるとかヒーロー・サワタリが何をしたか気になるけど、さっきからミリーさんの顔が怖いよぉー(泣)
「無理に答えなくても良いんですけど、ヒーロー・サワタリが眠れる森から永久追放された理由が気になります。」
「そうねぇ、同じ人族としてシン君も知っておいた方が良いかもね。馬鹿が追放された理由はエルフに喧嘩を売ったからよ」
「えぇっ?!もっ、もしかして、血で血を洗う激戦になったとか?」
「そういう方向の争いにはならなかったから安心してちょうだい。あいつはエルフを見て『金髪のロン毛でペチャパイじゃなきゃエルフと認めない!』と言ったのよ」
「、、、は?えっと、それは歓迎の宴でお酒を飲みすぎて泥酔して、という事ですか?」
「いいえ、眠れる森を訪ねて来た馬鹿は、出迎えたエルフを見て『金髪じゃ無い?!』と驚き、次に族長を見た馬鹿は『金髪のロン毛でペチャパイじゃなきゃエルフと認めない!』と言ったのよ。」
あぁ~
ヒーロー・サワタリ、何してんねん!
『金髪のロン毛でペチャパイ』って、異世界を題材にしたライトノベル小説とかアニメに出て来るエルフのイメージそのままやないかーい!
目の前に本物のエルフが居るのに認めんとか、中二病以前に人として問題ありまくりやな!
そう言う俺も
黒髪のショートヘアで大きな胸のミリーさんを初めて見た時、エルフなのか耳が長い人族なのか判断出来なかったけどさ
あれ?
ヒーロー・サワタリがエルフの族長を見て『金髪のロン毛でペチャパイじゃなきゃエルフと認めない!』と言ったって事は、逆に考えると
金髪以外の髪色でショートヘアの巨乳って事にならないか?
それってミリーさんの外見そのままじゃね?
いや、それは無いか。ミリーさんは100年前は子供だったらしいから、200年前に族長って事はあり得ん。となると、、、
「あのう、もしかしてヒーロー・サワタリと会ったエルフの族長ってミリーさんの親戚ですか?」
「親戚とは違うわね、200年前から現在まで眠れる森の族長をしている『フレデリカアーデルハイト・E・スリーピングフォレスト』は、私のマーマだから」
「そうだったんですね」
以前からミリーさんとフレデリカさんは親子、もしくは親戚なのかな?と予想はしていたからさほど驚きは無い
ただし200年前から族長をやってるとか改めて聞くと、エルフって本当に長命種族なんだと実感する。
「ヒーロー・サワタリが来て以後、約100年ほど私達眠れる森のエルフは人族との付き合いを断つ事になったけどね」
「100年とはまた長いですね。いや、エルフの感覚だと短いんですか?」
「さすがに短いとは思わないけど、ヒーロー・サワタリの寿命が尽きるのを待ってたら100年経ってたってだけよ(笑)」
わぁお!
ヒーロー・サワタリが当時何歳だったのかは知らないけど100歳は超えたんだろうなぁ、勇者だけあって無駄に健康な体をしやがって!
そしてその時をずっと待ってたエルフの怒りは、想像しただけでおしっこチビりそうだよ(汗)
フレデリカさんはマジで二度と、ヒーロー・サワタリの顔を見たく無かったんだろう
まぁ俺がフレデリカさんだったら、ヒーロー・サワタリを裸のまま蜂の巣がある木に縛り付けて放置してやるけどな!
永久追放で済ませたフレデリカさんと眠れる森の皆さんは凄く優しいよ。
さてと
ヒーロー・サワタリは中二病を拗らせた、ただの失礼な奴だった事が分かったけど
この世界には『転生』もしくは『転移』して来た人というのは、それなりの人数が居るのではなかろうか?
創造神様は俺やお藤さんはレアケースって言ってたけど、創造神様ってこの世界に大きな影響が無い事には興味無くて忘れてそうなんだよなぁ、、、
他にも『転生』もしくは『転移』でこの世界に来た人達が自分達の安全確保の為に、チート能力や元世界の知識や女神様や神殿を利用していった結果
長い年月をかけて神殿の『女神様至上主義』が出来上がったのかな?
まぁ神殿がちょっかいを出して来たら、創造神様に相談すれば全て丸く収まるだろう。
そんな事よりも
ミリーさんがまた拗ねちゃう前に我が家の新居をどうするか、オリビエさんに相談に行きますかね
いざ
れっつらごー♪
つづく。
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