第385話 家が足りません(汗)
現在俺はキャラバンシティ旧領主邸の庭に来ている。
ここに来た理由は、「ソレイユ様達の泊まる場所が無いからどうにかして欲しい」と、サダルスウド侯爵家の使いの人が来たからだ。
俺としては広さも充分だから旧領主邸に泊まれば良いと思うんだけど、使いの人が言うには
派閥の違うアストレア様と同じ建物で寝泊まりするのは駄目らしい
そんなん言われても知らんがな!
まったく貴族というのは実に面倒くさい
とは言え
今回は俺とメリルにお祝いを言いに来てくれたんだし何とかしなくては!
それにこのまま放置しておくと、使いの人が腹を斬ってでもどうにかして欲しいと言いかねないのでヨウコさんとニィナと一緒に来た訳だけど、、、どうしよう(汗)
オリビエさんとガゼル親方に高級なウィスキーを対価にして頼めば、今日中に家一軒建てる事も可能かもしれないけど
さすがに建材が無いとどうしようも出来ないだろう。
現在のキャラバンシティは移住して来る人が多過ぎて、住宅の建設が間に合って無いんだもの
余分な建材なんて存在しないんだよ(悲)
だからこそヨウコさんにも来て貰った訳だけど、、、
「ヨウコさん、なんとかならないですか?」
「なんとかと言われましても、、、家があればええんですか?」
「そうですね、ベッドとか家具類は俺が用意すればなんとかなると思うんですけど」
「ナガクラ様の能力で家は出せへんのですね?」
「俺の能力はあくまでも店で売ってる物ばかり、、、いや、創造神様の気に入った物限定?」
「それやったら創造神様に頼むのが1番かと」
「今更だけど、あんまり気安く頼むのは駄目でしょ」
マジで今更で勝手な言い分だけど、俺の中の基準では駄目なんだよなぁ
こんな時に変に頑固な自分が憎いです。
「なんやよう分かりませんけど、頼むのが嫌なら等価交換にしたらどうです?」
「等価交換?」
「はい、ナガクラ様が『家』に見合う何かを創造神様にお供えして、代わりに創造神様に『家』を出して貰えば、お互いに得をするウィンウィンな関係♪というのになると思いますよ」
「あぁ~、それならギリギリセーフか?」
「主様はもう少し積極的に創造神様に頼るべきだと申し上げます。」
うーむ、ニィナにもやんわり叱られてしまったし他に方法も無さそうだし、しゃーないか
となると『家』に見合う物を探さないと駄目なんだけど
バケツプリンでも作るか?
それとも1キロの巨大パフェか?
っていうか、両方合わせたってこんなんが『家』と同じ価値なわけねぇーよ!
(ええやんええやん、お釣りが出るくらいの価値あるで♪どうせならチョコレートパフェ言うんが食べたいなぁ、パフェもプリンも小さくてもええけど、コロッケパンとか惣菜パンも食べたいなぁ♪)
あっ、はい、了解でーす。
急に頭の中に聞こえた声は、地球を担当している神様のちーちゃんさんだ。
また勝手に俺に話しかけて来て創造神様に怒られないか心配になるよ
まぁ今回は早急に問題を解決しないと駄目だから、ちーちゃんさんには全力で感謝だけどさ
「ご主人様ぁーーー!」
ん?
犬耳獣人のマックスが全速力で走って来るんだけど、こういう時は良い話じゃないんだよなぁ(汗)
「マックス何があった?」
「はぁ、はぁ、はぁ、、、先程アストレア様の使いの方から、ステファニー・フォン・アリエス辺境伯がご主人様の結婚式出席の為に本日キャラバンシティに到着されるとの事です!」
待て待て待て!
俺の結婚式っていつやるかまだ決めてへんのにどうやって出席するつもりやねん!
もうこれは近々結婚式やらなあかん流れですやん(汗)
っていうかステフ様の泊まる場所も急いで用意しなければ!
創造神様、ちーちゃんさん
パフェとプリンと惣菜パンをお供えしますから、良い『家』をお願いしますよ!
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。