第383話 スペシャルエディション
(、、様、、、ガクラ様、、起きて、、、ナガクラ様起きて下さい)
んっ、、ん~、、、、はっ?!
(ヨウコさん?)
(はい、ヨウコです♪)(ワンッ♪)
(それとリリーさんも一緒ですよ~)
頭の中に念話で話しかけて来たヨウコさんの声で目が覚めた。膝に重みを感じたので見ると、ニィナが気持ち良さそうに寝ている
どうやらソファに座ったままいつの間にか眠っていたらしい、そして座ったまま寝ていたからなのか身体がバッキバキだよ(泣)
回復魔法で身体を癒してと、ついでにニィナにも回復魔法をかけておこう。これからキャラバンシティまで帰んなきゃいけないからな
(ヨウコさんは今何処に居るの?)
(サダルスウド侯爵邸から少し離れた所です。早朝から訪ねるのは流石にあかんと思いまして)
おおっ!
流石ヨウコさん♪気配りの出来る常識人、、、じゃなくって常識神獣で本当に助かる
(じゃあ表門まで来て貰って、迎えに行くよ)
(はい、では後ほど)
「ニィナ起きろ~」
「主様、おはようございます。」
「おはよう、話し方は戻っちゃったか(悲)」
「わっ、私はあなたの護衛だから、、話し方はやっぱり、、その、大事だし、、、あっ、甘えちゃいそう、、だから、、、(恥)」
あれれ?
なんだか新鮮な反応なんですけど
ニィナがデレるなんて今すぐ抱きしめたいんですけどぉー!!
いや、それすると後戻り出来ない気がするから駄目だ(泣)
「っていうかゆっくりしてる場合じゃねぇーよ!ヨウコさんを迎えに行かんと」
「はっ!急ぎましょう。」
ニィナと急いで表門に行くと、リリーを抱き抱えたヨウコさんが門兵と談笑しているのが見えた。
「ヨウコさんお待たせ!」
「はーい」「わふっ♪」
「ナガクラ様おはようございます。こちらの方々はお知り合いで間違いありませんか?」
「間違いないです。朝からすいませんね」
「いえ、楽しいひとときで眠気も吹き飛びました♪」
門兵君はこれでもかってくらいに良い笑顔をしているから本音なんだろう
侯爵家に来る人なんて貴族かギルドの幹部か御用商人くらいだから、楽しくおしゃべりする事なんて無さそうだけど
まぁ、美人なヨウコさんだからって感じもするけどな(笑)
「ナガクラ様おはようございます。」
背後から挨拶されたので振り返ると、そこには筆頭メイドのダリアさんが居た。
「ダリアさんおはようございます。お出掛けですか?」
「はい、今から商業ギルドに行ってアカリさんとクレアさんを連れて参ります。御二人の事は既に存じておりましたので、夜の内に連絡をしておきました。ナガクラ様は奥様の御相手をお願い致します。」
わぁお!
流石は侯爵家筆頭メイド、仕事が早い♪
アカリさんは商業ギルドの職員で池田屋商会の事務員候補
クレアさんは美味しい『つくね串』を作れる事で俺が直接スカウトした新従業員だ。
色々あって忘れそうになるけど、今回サウスビーチに来たのはアカリさんとクレアさんの2人を迎えに来るってのがメインなんだよ(笑)
2人の事はダリアさんにお任せして、ソレイユ様達の移動用に毎度お馴染みトゥクトゥク風荷台付き自転車を用意しよう。
先ずは侯爵邸の中庭に出したトゥクトゥク自転車の荷台に座席を取り付けていく
今回用意した座席はスキルの「店」で見付けた『デラックスシート』とか『スーパーシート』とか呼ばれている、フルフラットにも出来る豪華な見た目のバスの座席だ
これを人数分取り付けたら凄く重くなるけど、今回はヨウコさんとリリーの神獣ペアが居るからなんとかなるだろう。
次にポータブル電源、ミニテーブル、ミニ冷蔵庫、ミニ扇風機、電気ポットを設置して移動中にもお茶を飲めるようにして、冷蔵庫にはお茶請けのケーキも入れてある。
日除けのタープを取り付けて幌馬車っぽくして、最後にサダルスウド侯爵家の紋を掲げれば
『トゥクトゥク自転車スペシャルエディション』
の完成だ!
小型トラック並の重量になってしまったから、今回限りの特別仕様だけどな(笑)
準備は出来た
いざ、我が家へ♪
つづく。
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