第382話 絆
さてと
急遽キャラバンシティに行くと言い出したソレイユ様の受け入れ体勢を整えて貰うのと、移動の応援を頼む為にヨウコさんに念話で連絡をとるか
(あーあー、ヨウコさん聞こえる?)
(あら?こんな時間に念話をしてくるという事は、今度こそトラブルですか?)
ほっ
無事にヨウコさんに念話が繋がって良かった
まだ夜も明けてない時間だから、ヨウコさんも寝てて呼びかけに応えてくれなかったらどうしようかと思ったよ
(とりあえず危険は無いから安心して良いよ。実はこっちに居る貴族の知り合いが急遽キャラバンシティに行くって言い出したから、ミリーさんに伝えて受け入れ体勢を整えておいて欲しいんです。)
(お安い御用です♪)
(それと申し訳無いんだけど、そっちの用が済んだらサウスビーチに来て移動の手伝いをして欲しいんです。俺達だけじゃ手が足りなくて)
(かしこまりました。ケイトさんも連れて行きましょうか?)
(ケイトは我が家の護衛として待機しておいて欲しいから、代わりにリリーを連れて来て貰える?ヨウコさんとリリーが居れば昼には余裕で帰れるだろうから)
(お任せ下さい。ナガクラ様が早く帰って来ないとスミレさんも寂しそうですから。それでは後ほど)
俺も早く愛しのぷりてぃーもふもふのスミレと会いたいです。
とりあえずこれで帰る算段は出来たから、夜が明けたら商業ギルドに行ってアカリさんとクレアさんを迎えに行かないとな
『ムニッ』
むむっ!
とてもよく知ってるお馴染みの柔らかい感触が背中に押し付けられている、この感触はニィナだな
振り向くと予想通り俺の背中に胸を押し付けてるニィナが居るんだけど、ちょっと様子が、、、
「主様、飲みすぎて酔いました」
あのですねニィナさん、真剣な顔で酔ってるとか言われても困ります。
絶体酔ってませんよね?
でも酔ってるって言ってるし疑うのは良くないな
「薬出そうか?」
「問題ありません。朝にはキャラバンシティに向かうのでしょう?それまで寝ていれば充分です。」
「じゃあ部屋に戻って寝るか。俺も疲れたから休みたいし」
「はい♪」
というわけで、食堂には追加で酒に料理にお菓子をたんまり置いて、俺とニィナは部屋に戻って来た。
ふぁ~
マジで疲れたよ
回復魔法があるから肉体的な疲労はどうにでもなるけど、精神的な疲労は回復しないから、ちゃんと寝ないとしんどいのよ
『ボフッ』
ん?!
お茶でも飲んでから寝ようとソファに座ったら、ニィナが俺の膝を枕にして寝てしまった。
「おーい、ニィナさん、そこで寝られると困るんですけど」
「酔って動けません」
うーむ
こういう時のニィナはこれまでの経験から、だいたい機嫌が悪い時なんだよなぁ(汗)
とは言え
侯爵邸に来るまでは普通だったし、こっちに来てからも俺はソレイユ様の相手をしていたから、ニィナの機嫌を損ねる暇なんて無かったんだけど
まぁニィナが我が儘を言うのは珍しいから、このままでも何も問題無いけどな♪
「なぁニィナ、普段からこれくらいの我が儘を言ったり、甘えたりしてくれても良いんだぞ」
「今の私は酔ってるだけです。だから、変な事を言うかもしれません」
「まぁ酔ってるなら仕方ないと思うよ」
「あなたが、、、あなたがお嬢様と結婚したら、、、たぶんこうやって近くに居るのは難しくなっちゃうから、、だから、、、、、、、朝まで寝るから!おやすみっ!」
あらら
ニィナが耳を真っ赤にして寝てしまった
「ニィナも寝ちゃったし独り言でも言うかぁ~。こうやって2人で過ごす時間が最後になるのかどうかは分からんけど、ニィナと俺はこれからもずっと一緒だろ?それだけは絶体変わらないから」
「、、、うん」
「寝言かな?おやすみ、ニィナ」
「うん♪」
つづく。
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