第380話 楽しい楽しい宴♪

「ナガクラ様、とっても美味しいお菓子をありがとうございます♪お風呂に入る時はサダルスウド侯爵家筆頭メイドのわたくしダリアを、是非とも御指名下さい!」


「「「「「ぶー!ぶー!」」」」」


「ダリア様ずるいですぅー!」


「お風呂の同伴者はクジ引きだってダリア様が決めたんじゃないですかぁー!」


「黙らっしゃい!未熟な貴女達ではナガクラ様を満足させるなど10年早いです!」


「「「「「職権乱用だぁー!!」」」」」




おーい、侯爵家のメイドの皆さーん、喧嘩は止めてぇー(汗)


現在侯爵家の食堂では俺とメリルの結婚祝い、、、まだ結婚してないから婚約になるんだけど、そのお祝いで宴になっている。


祝ってくれるのは凄く嬉しいから、執事さんにメイドさんに兵士の皆さんには感謝を込めて、スキルの「店」で買った酒や料理を俺が直接手渡している。


後片付けがあるから大半のメイドさんは酒が飲めないって事で、代わりにスキルの「店」で買った少しお高いお菓子を渡していたら


何故か喧嘩が始まってしまった(汗)


それと、俺がお風呂に入る時はメイドさんと一緒じゃないと駄目みたいなルールを勝手に作らないで欲しい。



「うふふ、ナガクラ様が皆に人気で私も嬉しいです♪うふふふふふふふ」



あぁ~


マリーナ様がかなり酔っ払ってるっぽいけど、、、大丈夫そうだな


一緒に居るメイドさんがサムズアップして任せろ!って言ってるもの(笑)


後で俺の製薬スキルでアルコールを分解する薬を作って渡しておこう。


いつもは話しかけづらいメイドさん達も、宴だからなのか皆さん砕けた態度になって自由にしてるのは意外だったなぁ


笑顔の女性が沢山見れて、俺は大満足だけどな♪



さてと


酒もたんまり飲んだし、メイドさん達の素敵な笑顔も沢山見れたし、満足したからそろそろ部屋に戻って休みたいんだけど、、、


無理っぽいよなぁ~


宴の盛り上がりを考えたら絶体このまま朝までコースだよ


ニィナは放っておいても普通に朝まで酒飲んで宴を楽しむだろうけど、コニーとフラニーは大丈夫かな?


えーっと、居たけど問題無さそうだな


既に食堂の隅のソファで毛布を掛けて貰って寝かされている、ついでにエレーナ様とミレイユ様も一緒に寝かされている


4人に付いてるメイドさんも俺の視線に気付いたらしく、サムズアップで「任せろ!」と応えてくれている(笑)


皆様ご苦労様です。後でたんまり差し入れしますから、引き続きよろしくお願い致します。



「ナガクラ様申し訳ありません。」



急に筆頭メイドのダリアさんに謝罪されたのだが、この流れは面倒くさい事になる予感しかしない



「えっと、ダリアさんどうしたんですか?」


「話し合いの結果、お風呂には全員で行く事になってしまいました。まだ未熟な者も同行する事になりますが、そこはわたくしが責任を持って指導致しますので心配は無用でございます。」



うん、ちょっと意味が分からないけど、ダリアさんの心配と俺の心配は全く違う気がします。



「えっと、今からお風呂ですか?」


「はい、宴はまだまだ続きますから、途中でお風呂に入る事でリフレッシュをし、改めて宴を楽しむ事は貴族の間では普通の事でございます。」



へぇ~、貴族って宴が大好きなんだなぁ、、、ってちがーう!


宴の途中で風呂に入って風呂から出てまた宴を楽しむとか、しんどいよぉー(泣)



『ムニッ』『むにゅ』


むむっ?!


左右の腕に異なる柔かさの何かが押し付けられている!


これは、、、



「さあさあナガクラ様、お風呂に参りましょう♪」



おぅふ


左右からメイドさんに腕を取られて引きずられるようにお風呂に連行されている



「あの、ダリアさん!俺結婚するのでこういうのは駄目だと思うんですけど」


「心配は無用でございますナガクラ様。結婚するからこそ、サダルスウド侯爵家メイド一同が全力でナガクラ様の心と身体を綺麗にさせて頂きますので♪」



全然意味が分からんけど、もはや俺に退路は無い


だがしかし!


そこの兵士諸君に告げる


「メイドさんと一緒に風呂に入れて羨ましい!」と言わんばかりに俺を見つめるくらいなら


誰か助けてくれぇー(泣)


いや、俺も無理は言わん!


誰でも良いから「警備の為にお風呂にお供します!」くらいは言ってよぉーーー






つづく。

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