第378話 新しい商売の予感♪

ソレイユ様の部屋に行く前に、明日帰る事になったって我が家のみんなに伝えとかないとな



(あー、あー、ヨウコさん聞こえる?)


(はーい、聞こえてますよ~♪)



少し不安だったけど長距離でも問題無く『念話』が使えて良かった



(今日はこっちで1泊して明日帰る事になったから、みんなに伝えといて)


(何かトラブルでもあったんですか?)


(もうすぐ日が暮れるから無理しないで1泊するだけだから心配しないで良いよ。それとこっちに居る知り合いとも、ゆっくり話がしたいしね)


(分かりました、スミレさんが寂しがると思いますけどこちらはお任せ下さい!ほなまた明日ぁ~♪)


(さいなら~)



はぁ


スミレに会えないのはおっさんも寂しいです。


だがしかし、落ち込んでなどいられない!


気を取り直してソレイユ様の部屋に、れっつごー!




『コンコン』


「どうぞ~」


『ガチャ』


「失礼します。改めて突然来てすいません」


「気にしなくて良いのよ、でもシンさんが来るなら絶対に相手をしたいから、事前の連絡は欲しいところね


でもそんなのは些細な事だから良いのよ!シンさんの報告が気になるわぁ♪」


「えっと、ゲオルグ様が戻って来てから一緒に聞いて欲しいのですが」


「うーん、あの人はどうでも良いけど娘達は一緒に聞きたがるだろうからしょうがないわね」



よく分からんけど、ゲオルグ様頑張れー!



「ソレイユ様、今回も新作のお菓子を持って来たんで感想を聞かせて下さい、お茶に合うかは分かりませんけど、どうぞ」



今回持って来たのはアイスクリームだ、バニラは使ってないからミルクアイスって事になるのかな?


暑いサウスビーチにはピッタリのお菓子だし


専用の機械の代わりに氷と塩があれば作れるけど、氷魔法を使える人が少ないから普及は難しいかもしれないのが実に残念だ(悲)



「あら♪ではさっそくいただきます、あーん、、、ん~~冷たくて美味しい♪ねぇねぇ何なのお菓子は?」


「牛のミルクを良い感じに凍らせたアイスクリームと言うお菓子です。氷があれば作るのは難しく無いですけど、やっぱり氷魔法を使える人は少ないですよね?」


「探せばそれなりに居るかもしれないけれど、拳くらいの大きさの氷を1個だけ出せても駄目でしょ?」


「そうですね。ちなみに魔力を増やす訓練等はありませんか?」



「ふふっ、シンさんの常識をぶっ壊すその考え大好きよ♪」



いやいやいや、魔法が使えるなら魔力を増やそうとするのは普通でしょ!



「私はこの国の出身では無いのでちょっと意味が分からないのですが」


「そうだったわね、魔力量は生まれた時に決まってる物だから魔法を制御する訓練はあっても、魔力を増やす訓練は無いのよ。でも、シンさんがそう言うのなら増やせるのよね?」



「実は一緒に連れて来たエルフのコニーとフラニーの魔力量が増えたので、増やす訓練があると思ったのですが、もしかしたらあの2人がエルフだからなのかもしれませんね」


「なるほど、エルフの特性と考えるなら納得ね、私達はエルフの生態について知ってる事は少ないから」



へぇ~、色々と知らない事が出て来るなぁ


そもそも俺は他人に興味が無かったから、知ろうとしなかっただけだがな(笑)


でも、エルフの魔力量が増やせるなら氷を売る『氷屋』とか出来そうやん♪


エルフの研修生の新たな職場候補として、ちゃんとメモしておこうっと。



『コンコン、ガチャ』


「奥様、ナガクラ様、お話中失礼致します。旦那様とお嬢様方がお帰りになられました。」


「ありがとうセバス。もうすぐ夕食の時間だし食堂でシンさんの報告を聞かせて貰えるかしら」


「喜んで」


「セバス、聞いた通りよ」


「はい、かしこまりました。」




ふぅ~


ついに来たか、報告するだけなのに緊張するぅ~(汗)


ソレイユ様とゲオルグ様は祝福してくれると思うけど、娘さん達の反応が分からんのが怖いけど


いざ!






つづく。

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