第374話 夏満喫・リターンズ

サウスビーチの門兵全員に俺の顔を覚えて貰えたのか、軽い会釈だけですんなり街の門を通る事が出来た


なんだか『偉い人』になった気がして少しだけ嬉しい♪



さてと


クレアさんを迎えに行く前に存分に夏を満喫せねばならん!


夏と言えば海♪



「コニーとフラニーはサウスビーチで見たい物とかお店とかあるか?海が近いから魚貝は新鮮で美味しいぞ♪」


「でも醤油は無いんですよね?」


「ポン酢も無いですよね?」


「一応醤油に似た魚醤はあるけど、味付けはほぼ塩だけかなぁ」


「それならお土産に魚を買って、マーマに料理して貰ってみんなで食べたいです!」



あぁ~


我が家で生活するとそうなるよねぇ(笑)


フラニーなんて、焼いたサンマは大根おろしポン酢で食べるのが好きなんだもの


俺が大根おろしポン酢の美味しさを知ったのは、30代後半になってからじゃなかったかな?



「良し!そういう事なら新鮮な魚貝を求めて海に、れっつらごー♪」


「「「おー♪」」」






サウスビーチで新鮮な魚と言えば、エモンズ商会が作った『簀立て』を目当てにしてたんだけど


浜辺に来たら残念ながら今は満ち潮の時間だったみたいで、簀立ても海面から少し出てる程度だ


魚はエモンズ商会に行けば買えるかな?




そんな事より今は海だ!



「コニー、フラニー、これが海だ大きいだろう♪」


「「大きい池?」」



まぁ海は大き過ぎて池との違いは分かりにくいか(笑)


水着に着替える為に、収納から更衣室代わりのテントを取り出してと



「今から海水浴するからテントの中で水着に着替えてくれ」


「「「はーい」」」



俺はテントの外でタオルを巻いて着替えだ、と言っても服を収納に入れてから直接水着を身体に


パッ、パッ、とやれば一瞬で着替え完了♪


この方法を使えば瞬きするよりも早く、マジで一瞬で着替えられるけど


コニーやフラニー、ましてやニィナの着替えを外でする訳には行かないのがちょい面倒なのだが


コニーとフラニーは素直だから外で着替えをしても良いんだ♪と間違った認識になるのは困る


教育というのは難しいなぁ



「「シン殿お待たせしました!」」


「主様、お待たせ致しました」



おおっ!


水着に着替えたコニーとフラニーは果てしなく健康的だ♪


ショートパンツとタンクトップ型の水着に、長袖のラッシュガードまで渡したからな


こんな公共の場でセクシー要素など不要!のはずだったのだが



ニィナさんや、どうしてそんなにセクシーなのでしょうか?


ニィナにも同じ水着を渡したから上半身は問題無いけど、下がなぁ


ニィナのぷり尻にショートパンツの組み合わせは、あかんやつやったか


あかんっていうか、むしろ最高の組み合わせだからこそあかんっていう、矛盾!



「主様、似合っているでしょうか?」


「よく似合ってて最高に可愛いよ♪」


「あっ、ありがとうございます(照)」




ニィナの可愛い笑顔が見れたから問題無し!



「よぉーし、コニー、フラニー、海まで競争だ!よーいドンッ!」


「あっ!シン殿ズルいですぅ」


「わぁー♪」



全速力で海にダーイブッ!


『バッシャーーーン!』



わははははは、ほどよくぬるい海水は控えめに言って最高やな♪



『バシャー!』『バシャッ!』



コニーとフラニーも初めての海なのに思いきりダイブするとはやりおる!



「しょっぱ!シン殿しょっぱいです!」


「誰かが塩を落としたんでしょうか?」


「どうなんだろうなぁ、世界を造る時に神様が塩を落としたって御伽噺はあった気がするけど」



ふふっ


コニーとフラニーが海水をペロペロ舐める度にしょっぱさに驚いてる姿は和むなぁ




「あの、あるじさまぁ~(泣)」



むむっ!


珍しくニィナが情けない声で俺を呼んでいるのだが、ウニでも踏んだか?



「どうしたニィナ!」


「深いですぅ~(泣)」



今はまだ腰くらいの深さしか無いんだけど



「もしかしてニィナは泳げないの?」


「、、、はい」



なんとびっくり、知らない事って本当に沢山あるんだなぁ



「ニィナ大丈夫だから」


『むにっ!』



あらら


ニィナにガッツリ腕を掴まれてしまった


泳げない人にとっては海は浅い場所でも相当怖いのかな?


コニーとフラニーは大丈夫そうだから、俺はニィナと浅瀬で砂遊びでもしよう♪






つづく。

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