第375話 夏満喫・リターンズ その2

『ドォーーーン、、、バラバラバラバラ』



『ドォーーン、、、バラバラバラ』




現在、俺とニィナは砂浜に立てたパラソルの下で、楽しそうに海で遊んでいるコニーとフラニーを眺めている



『ドォーーーン、、、バラバラバラバラ』



魔法で海水を操作してお互いにぶつけ合うという遊びをしているみたいなんだけど


海水を相手にぶつける度に大きな水柱が出来て、砂浜に居る俺とニィナの所まで海水が雨のように降りそそいでパラソルが音を立てている


果たしてこれを遊びと言って良いのだろうか?



『ドォーーーン、、、バラバラバラバラバラバラ』



幸いにも他に海で遊んでいる人が居ないから迷惑をかける事も無い


コニーとフラニーが楽しいならそれが1番だけど、俺はもっと和やかな海水浴がしたかったです。




「ふふっ、コニーとフラニーは楽しそうね」



むむっ!


珍しくニィナのしゃべり方が素に戻ってるよ♪


俺はこっちの方が好きなんだけど、それを言うとまたしゃべり方が戻っちゃうんだよなぁ




「まさかこんなに豪快な遊びをするとは思わんかったけどな」


「それは、あなたがパン作りをさせたから魔力がハネ上がったのよ(笑)」


「えぇー?!そんなんで魔力が上がるって簡単過ぎやろ!」



「それは少し違うわ、あなたがコニーとフラニーの適性を見抜いて1番合った仕事をさせたお陰ね♪」



うーむ


俺はコニーとフラニーの適性を見抜いた事は無いんだが(汗)


最初から合わない仕事をさせるつもりは無かったけど、2人がパン作りに興味を持ったから任せてただけなんだよなぁ


まっ、結果的に誰も損せずお互いにウィンウィンな関係だから、わざわざ訂正する必要も無いか(笑)




「シン殿ぉ~、海水浴ってめっちゃ楽しいですね♪」


「楽しいけどお腹が空きました(悲)」


「そりゃあ、あれだけ派手に魔法を使えば腹も減るだろ(笑)


中途半端な時間だし、お手軽に食べれるサンドイッチで良いかな?たまには俺の能力で出しても良いけど」



「「やったぁー♪」」



我が家のみんなには俺の能力はある程度教えている


スキルの「店」で売ってる完成品の食べ物は特別な時くらいしか出さないんだけど、たまには良いだろう



「みんなは何サンドが良い?」


「タマゴサンドォー♪」


「ハムサンドォー♪」


「BLTサンドを所望します」


「あいよぉ~、じゃあ俺はカツサンドを、ポチッとな」


『ドサドサドサドサ』



「「「「いただきまーす」」」」




はぁ~


平和や、浜辺でサンドイッチ食べながらまったりするとか果てしなく平和や♪


俺の隣にはラッシュガードを脱いでビキニ姿のニィナが居てるから目の保養も出来るし♪


仕事辞めてこのままのんびり暮らそうかな?



『むにっ』


「駄目よ」



むむっ?!


何故かニィナに凄い詰め寄られて、なんかもう色々な所の圧が凄いっす(汗)



「えっと、なんの事でしょう?」


「今、このままのんびり暮らしたいとか考えてたでしょ?」



ぐはぁっ!


めちゃめちゃ心を読まれてたぁー(汗)



「アハハハ、、、えっと、ニィナは俺とのんびり暮らすのは嫌かな?」


「そっ、その聞き方はズルいから(照)」



ありゃりゃ


ニィナが耳を赤くして向こうを向いてしまった



「あの、シン殿が仕事を辞めると里のエルフが困るので、、、」


「貴族の事だったらフレデリカ様に言えばなんとかしてくれると思うんですけど」



わぉお


コニーとフラニーに余計な心配をさせてしまったな、反省。


そして俺はまだまだ頑張って働かねばならんらしい



「心配しなくても仕事は辞めないから、ただもう少し今日みたいに遊ぶ時間が欲しいなって思っただけだから、コニーとフラニーもたまには遊びたいだろ?」


「「はい♪」」




素直で宜しい(笑)


しかし、久し振りにフレデリカさんの名前を聞いたな、眠れる森の族長っていうか


スリーピングフォレスト族の族長だったか?


1度は挨拶に行かないとなぁ、でも面倒だから向こうから来てくれると楽なんだけど


ミリーさんって族長にこういうお願いを出来る立場なのだろうか?



気になるからさっさとクレアさんとアカリさんを連れて、キャラバンシティに帰ろう♪






つづく。

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